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新幹線全線乗車の旅(ジャパンレイルパス) 2019年 その(22) 大宮駅で上越新幹線『MAXとき321号』に乗り換え

【写真−1 新幹線を使えば福島県郡山市も通学通勤圏】

 

 福島駅を11時16分に出た『つばさ136号』は郡山、宇都宮に停まって大宮に12時22分に着く。写真−1は郡山駅で、この駅には数年前に三春町の滝桜を観るために東京から往復で新幹線を利用しているが、新幹線運賃はずいぶん高いなと思った。

 

【写真−2 大宮市というのは無意味な合併でさいたま市となり消滅した】

 

 定刻通りに大宮駅に到着し、写真−2は新幹線ホーム上の駅名表示板だが、大宮駅は東北新幹線と上越、北陸新幹線が分岐する駅として近年急激に発展。池袋、新宿方面にも便利になって、京浜東北線で行くしかなかった時代を知る身としては想像外。

 

【写真−3 大宮駅で改札を出てコーヒーでもと思ったが時間はなかった】

 

 大宮駅で上越新幹線に乗り換えて終点の新潟駅へ行き、新潟市泊まりなのでかなり楽。写真−3は乗り換える上越新幹線の13時06発『MAXとき321号』の案内板で、新潟駅まで1時間43分とあっと言う間。MAXのグリーン車は2階建てで乗るのが楽しみ。

 

【写真−4 この新幹線の色は緑だが東海道新幹線の青色は目に新鮮であった】

 

 大宮駅の構内で見かけた『鉄道博物館』のポスター。万世橋にあった『交通博物館』の鉄道部門が大宮に移転し、先年、訪れたが万世橋時代のかび臭い空気が懐かしい。新幹線は団子鼻のような最初の車両デザインが、当時としてはかなり斬新で印象深い。

 

【写真−5 やはりグリーン車付近は人の姿が少ない】

 

 上越新幹線のシンボル・カラーは絶滅種の鴇の『とき色』で、写真−5のように『MAXとき321号』の車体に細く引かれている。写真−5は先頭になる2階建て車両で、グリーン車は2階にあり、その下は普通席だが、ホームの高さから見るとかなり窮屈そう。

 

【写真−6 階段下付近にはトイレや乗務員室が設けられている】

 

 写真−6は2階のグリーン席へ通じる階段で上から撮影している。この車両の階段はデザインの関係か右に回り込む造りになっていて、若干使い難そう。中国の鉄道で2階建て普通列車に乗ったことはあったが、もう少し開放的で気楽に乗れた記憶がある。

 


 

author:cebushima, category:新幹線全線乗車の旅(ジャパンレイルパス) 2019年, 18:54
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フィリピン・よもやま帖 2019 その−(16) セブ島射殺事件 日本人夫の罪と罰

 フィリピンで殺される日本人の多くは男性が多く、過去において日本人女性が殺される例はあまりなかった。

【写真はセブで咲いたコーヒーの花】

 少ない例の中で、2012年3月にセブ州ラプラプ市で27歳のフィリピン人を夫に持つ32歳の日本人妻が、夫から刺殺される事件があり、夫は一審で20年以上の有罪判決を受け刑務所に収監中だが、裁判の最終決着はまだである。

 

この事件の犯行動機は、酒に酔った夫の自尊心を損なう妻からの言動があったのではないかと見られているが、無職で生後1年未満の女児を抱えた妻としてはあれこれ言いたいこともあるであったのではないか。

 フィリピン人の夫は日本人妻の実家から援助を受けて土地を買い住宅を造っているが、外国人は土地の登記が出来ないために夫の名義となっていて、日本側遺族側は民事裁判で取り返そうとしているがかなり難しく、非は向こう側にあっても解決はかなり遠い。

 こういった例はフィリピンでは多く、外国人の夫が全額を出して土地を買い家を建てるあるいは商売を始めても、いざ離婚になれば法律を盾にしたフィリピン人妻に取られてしまうのがほとんどで、そういった落とし穴があることに特に頓着ないのが日本人である。

 さて、今回の例は日本人夫が日本人妻を殺害、しかも自分では手を汚さず日本から殺し屋に依頼している珍しい例で、事件は2018年8月24日、セブ市で起きた。

 この夫婦は20年近く前にセブへ来て事業を始めたが、小生もその頃日本人会の席上で見かけたことがあり、夫の印象は五月蠅そうな感じを受けたが夫婦仲は悪そうに見えなかった。

 その後、夫婦はフィリピンの雑貨小物、家具輸出業を始め事件当時はセブ市隣の町に自前の工場を持つなどして、事業としては成功していた感じがしていた。

 ところがやがてこの夫、10代半ば過ぎの少女を愛人に持つようになり、その間に子どもをもうけて夫婦仲は崩壊に向かうが、この夫に限らず男が愛人を持つのはフィリピンでは珍しくない。

 それでも、商売の方は順調であったようで夫は愛人にかなりの金を注ぎ込むが、会社の経営は妻の方に移り、夫は日本とフィリピンで生活する金と愛人に渡す金に困るようになった。

 事件は会社の帰りにセブ市内のモールで買い物をし一人で住まいに向かっていた妻(事件当時71歳)が、幹線道路上で信号待ちをしていた夕刻にはまだ間がある時に発生。

 オートバイに乗りヘルメットを被った殺し屋が停車中の妻に対して窓越しに数発発砲し、妻は即死状態であったが交差点の先頭で停まっていたために、車は衝撃で前に走り出し中央分離帯に当たって停車。

 という事件であったが、オートバイで近寄って車に向かって拳銃を発砲し仕留める手口はフィリピンの殺し屋の典型的なやり方で、この手で多くの人が殺されている。

 そのため、殺し屋による事件として警察は捜査を始めるが、フィリピン警察というのは捜査能力が低く、未解決事件というのはかなり多く、しかも貧乏人の関わる事件は捜査もいい加減と言われている。

 この事件の場合、外国人が殺されたこと、そのために在フィリピン日本大使館が動いたこともあり、遺族側から捜査側に有形無形の援助があったためともいわれ、これはフィリピンの警察は金を出さないと捜査をしない体質のため。

 それが事件解決に向かったのは、ドゥテルテ政権が強力に推し進める違法薬物捜査で実行犯が逮捕され、その繋がりから夫の愛人(現在28歳)も逮捕され、取り調べで日本人妻殺害事件が発覚した。

 その取り調べで日本人夫が愛人を通じて殺し屋に妻殺しを依頼していたなどが明らかになり、夫が住み殺された妻の本籍地のある兵庫県警が捜査に乗り出した。

 フィリピン国内での事件だから、日本にいる限りは逮捕されないのではと考えがちだが、実際日本からフィリピンに逃亡した犯罪者のその多くは『違法滞在』を理由に入管当局によって逮捕されて国外追放、乗機が日本国内に入った時に逮捕されている。

 しかし、『国外事犯』といって海外で起こした事件で当人は日本に居ても日本国内で逮捕が出来る仕組みがあって、この犯行を企てた日本人夫が『俺は捕まらない』と思っていたら馬鹿丸出しである。

 兵庫県警に日本で逮捕された夫は殺人罪で起訴され、神戸地裁で裁判員裁判として審理が進められ、検察は20年の懲役を求めていて判決は2019年12月11日にあった。

 判決は検察側の主張を認めて懲役17年となったが、既に高齢の78歳となった被告には死ぬまで刑務所に入っていろと宣告されたのも同然で、このまま最高裁まで争っても被告に有利になるとは思えない。

 

 日本側では一つの決着を見たが、セブ側の愛人など実行犯達は既に違法薬物の罪で刑務所に収監中だが、日本人妻殺害に関しての裁判はまた別でセブに置いて審理されているが、有罪は免れないであろう。

 この事件は兵庫県の地方紙でも取り上げられ、その写真付きの記事を見ると80歳に近づく被告の表情は元気な頃のセブの面影はすっかり失せていて、孤独な老人犯罪者という印象を受けた。

 

 何よりもこの夫婦の子どもなど一族が、犯罪者となった父親を厳しく糾弾していて、この被告及び殺害された妻、セブに来る前はどういう家庭環境に居たのか知る由もないが、幸福ではなかったと思わせる。

 こうして、セブで起きた日本人妻殺害事件は一応のピリオドを打てたが、今後、この手の事件が起きないとは誰もいい切れず、日本人がフィリピンで殺害される事件は年間二桁に迫るような年もあったが、近年は発生事件が少なくなったのも事実である。


 

author:cebushima, category:フィリピン・よもやま帖 2019, 18:00
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新幹線全線乗車の旅(ジャパンレイルパス) 2019年 その(21) 『つばさ136号』は福島駅で『やまびこ136号』と連結

【写真−1 新幹線という名称でも在来線を利用しているのが分かる】

 

 30分ほどで写真−1の米沢駅に到着。米沢駅からは日本海側へ抜ける米坂線が出ていて、坂町で羽越本線と繋がる。米沢は山形県の最南端にあり上杉の城下町、米沢牛など有名だが、市域境界線は福島市と喜多方市と接しているように、山を越せば福島県。

 

【写真−2 この辺りは山深いのか紅葉の色が濃い】

 

 米沢盆地を過ぎると写真−2の紅葉の山に入って行くが、この辺りは難所の『栗子峠』で、その昔、自転車で山形方面から福島へ抜けるために国道13号線を走ったが、たくさんの長いトンネルを抜けるために心細かった記憶がある。今は新幹線であっと言う間。

 

【写真−3 福島市には後日別の用で来ることになるがその帰りも新幹線利用】

 

 峠を越えると福島市の市街地が見え出し、写真−3の中ほどに見える右に向かって伸びる線は東北新幹線の高架。福島駅で相互に乗り入れた両線が仙台方面から来た新幹線と連結され、東京へ向かう。短い停車時間でどのように連結作業をするのか興味津々。

 

【写真−4 日本語と色分けで海外の人には分かるのかな】

 

 写真−4は駅に表示されている『つばさ』と『やまびこ』に分けた案内。どちらも東京行きだから、どうでも良いような気もするが東北新幹線利用者は『やまびこ』でチケットを買っているからこうなるのであろう。それにしても『つばさ』の矢印は難解。

 

【写真−5 車両の色とデザインが違うのでいかにも間に合わせ感が強い】

 

 短い連結時間と書いたが11時12分に着いて11時16分には連結を終えて発車している。その連結もほとんどショックはなく、昔の車両を伝わって来る連結音など皆無。写真−5は他の駅で撮った手前が『つばさ』で向こうは『やまびこ』の連結の様子。

 

【写真−6 乗り換えの大宮駅まで福島から1時間少々だから速いと言えば速い】

 

 山形駅を出た時の『つばさ136号』のグリーン席は先頭であったが、福島駅で連結後は編成車両の中ほどになるが、相互には行き来できない不便さはある。写真−6は福島駅発車後のグリーン席車内の様子で、上越新幹線乗換駅の大宮までこの状態が続く。

 


 

author:cebushima, category:新幹線全線乗車の旅(ジャパンレイルパス) 2019年, 20:08
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