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インドネシア紀行2016 その(33) インド洋に面する海岸へ行く−3 インドネシアの人は泳がない

【写真−1 広々として気持ちは良い 水平線の先はアフリカ大陸】

 

 地球上にある海洋で最大は太平洋、次に大西洋になりインド洋は3番目の面積を持ち、地球の水面積に占めるインド洋の割合は20%とある。アフリカのインド洋の水に浸かった事を前に書いたが、今回はアフリカの極側になるインドネシアのインド洋。

 写真−1はジョクジャカルタ市内からバスで1時間半ほどの所にある『バラントゥリティス海岸』。このインド洋に面した海岸は2004年12月26日の死者22万人を超えた『スマトラ沖地震』で津波が押し寄せて被害を出したと思うが、そういった形跡は見えなかった。

 黒砂の海岸が広々と続くが訪れる人は子ども以外は水の中に入ろうとしないし、ましてや泳ぐ人など皆無。波は連続的に押し寄せるがそれほど高くなく、湘南の海岸の波の方がまだ高い。

 ここは遊泳禁止になっているのかも知れないが、インドネシアの人は人前で裸体を晒したりするのは宗教的に禁忌になっていて、海は眺めるだけの場所になっているのかも知れない。

【写真−2 岬の向こうは何があるのか興味を抱く】

 泳がないため、海岸では各種の商売が進出していて、写真−2は『移動写真屋』。携帯で手軽に写真を撮る時代になっても、ほとんどは写真を撮っただけで満足するのが多いから、プリントするのは別物で商売になるのであろう。

 この他、海岸では一頭立ての馬車も人気だが、照り返しの強い海岸で馬車を曳く馬も結構大変。また、サンドバギー車を貸す店もあったが、ただ五月蠅いだけのバギー車など迷惑だけの代物で即刻止めて欲しいものだ。

 この海岸のどこかでシー・フードを食べさせる地域があって昼はそこでと思ったが、場所が分からずペチャやオートバイに便乗するような足も見つからず、さりとて暑い中歩くわけにも行かず、取り止めて近くの海の家に行く。

【写真−3 このテーブルといいベンチといいフィリピンとそっくり同じ】

 写真−3がインドネシアの海の家の様子で、ここで簡単な飲み物や料理を出し、お土産も扱っている。しかし、これといって食べたい物もなくココナツの実を買って飲むが、ココナツはフィリピンでもインドネシアでもどこで飲んでも同じ味がする。

 


 

author:cebushima, category:インドネシア紀行2016, 19:08
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ラオス南部・二人旅 そのー8 滝巡りと山に住む人々の定住地へ

【写真−1 乾季なので水量は少な目】
 

 ポロヴェン高原は標高1000〜1500mあり、その昔、ラオスのルアンパバンからカンボジアのシェムリアップへ空路で行った時、パクセーに一度着陸してからカンボジアへ向かっている。

 その時の飛行機は双発機で、パクセーの飛行場を飛び立って眼下に台形状に広がる印象的な風景を見ていて、これがポロヴェン高原でその時は面白い地形だなと感じた記憶がある。

 この高原にはたくさんの滝があって、写真−1は観光写真でお馴染みの『タート・ファーン』の滝で観光客が写真を撮るのに順番待ち。

 2本の滝が谷底に流れ落ちる様子は、深い谷を見下ろすためにかなり落差はありそうだが80mくらいの落差。この滝は滝壺まで歩いて行けるらしいが、ツアーの客の身ではそういった気儘は許されない。

【写真−2 いずれの滝も入場料を取られる】

 写真−2もやはり有名な滝の『タート・ニュアン』。落差は40mあり、滝壺まで近い。この滝の面白いのは水の落下する上は普通の河原のような感じで、この先に滝があるのかと思うようなノンビリした雰囲気。

【写真−3 匂いを嗅ぐだけで充分】

 観光コースなので、こういった滝の入り口には土産屋や飲食店が連なる。写真−3はその一枚で、細長くした肉を炭火で炙って乾燥させていた。

 ラオスは水牛を食べるので水牛の肉と思うが、肉の好きな人には格好のスナックのようで、売れ行きも良かった。

【写真−4 NGOが関わっているようだが、NGOの都合で動くプロジェクトも多い】

 写真−2の滝を見てからマイクロ・バスにしばらく揺られて着いた場所が写真−4で、ここは山に住む人々の再定住地で、フランスの援助でこの地に新しく集落を作っているが、説明されてそうなのかという感じでラオスのどこでも見られる集落風景。

【写真−5 乾季は乾季で暑そうな環境】

 観光客がゾロゾロと集落の中を歩き回るのはもう慣れっこなのか住民も関心を持たないが、写真−5で見るように赤い土は雨季になったらかなり歩くのは大変と思い、一本の深い溝が地面に掘られているが、これが排水溝になるのだろうが少しは効果があるのだろうか。

【写真−6 まだ井戸があるだけマシか】


 こういった集落の住民は農業に従事していると思うが、どこの山に住んでいてどの民族なのか分からず、どうしてこういった場所に再定住地を得たのかも分からない。

 ポロヴェン高原はヴェトナム戦争時に、北ヴェトナムが物資を運んだルートになっていて、アメリカ軍が狂気のように空爆をした地域でもある。

 写真−6はその集落内で見かけた井戸の様子。子どもが水を汲んでいるがその原理は水鉄砲と同じで、こういった簡便な方法がなまじ機械化するより長持ちするのであろうが、ここから家まで運ぶのは大変で、井戸を掘れば良いというだけではまだ足りない。

author:cebushima, category:ラオス南部・二人旅, 19:03
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へそ曲がりセブ島暮らし2016年 その(50) 来年の干支は……

 今年も残すところ一ヶ月余となって、来年の話題がチラホラ出てくる。フィリピンの今は9月に入ってクリスマス商戦が始まって延々と12月まで続くので、新年を迎えるという感じは薄い。


 その昔、フィリピンで初めて年越しをした時、大晦日は夜を徹しての花火騒ぎにも驚かされたが、元旦は普通に仕事を始めていてそちらの方がもっとビックリした。それでも最近は、フィリピンでも年末年始は休みましょうとなって連休措置が取られ、元旦は休日になった。

 年中暑いフィリピンでは日本のように秋が深まり、木枯らしが吹き、ミシミシと寒気と共に師走に入るという気候的気分は得られないから、年末、正月は毎日の延長という状態になる。

 そんな中、年が変わる前に今年こそは年賀状を出そうと思うが、ここ何年か年賀状そのものを作る事を止めてしまっている。その年賀状も気に入った写真を葉書サイズの用紙に印刷して、その年の干支を添える簡単なもので、送り方も以前は封筒に入れて郵送していたが、今はインターネットで送るというお手軽さになってしまった。

 インターネットで新年の挨拶をするのは今では普通になっていて、失礼でも何でもなくなっているが、やはりインターネットでは挨拶としての有難味は薄れている。そう思いつつもやはりインターネットへ流れてしまうのはもうどうしようもないが、今年は手書きの賀状を復活しようと思っている。

 しかも、写真を埋め込む安直な方法ではなく、手刷りの版画でと考えている。小学生の頃は毎年、次の年の干支をゴム版に彫って出していたが、この習慣は高校生まであったから、今思えば作った干支の見本を取っておけばそれなりに見られるが、そういう物は全く残っていなくて、干支によってこういうデザインで彫ったなといくつか記憶しているだけである。

 そこで、来年の干支を調べたら2017年は酉年になると分かった。そこで、今まで撮った写真を調べていたら掲載の写真があった。この写真は以前に書いたがセブ島北部の町の100歳になる老人のお祝いに行った時、その近所で撮っている。来年が酉年と知っていて撮ったものではなくたまたまになる。

 写真の鶏はフィリピンで盛んな『闘鶏』用の鶏で、こういった田舎だけでなく都市部でも闘鶏の好きな人は大勢いて、至る所で目にする。こういった闘鶏は世界中にあるらしいが、東南アジアは特に盛んで、フィリピンはギャンブル好きもあってかなり盛ん。

 休日に郊外へ行くと沿道に多数のオートバイと車が停められている集落を通過すると、それは闘鶏会場のある場所で、時々歓声も聞こえてくるし、チョッとした民家の庭先でやっていることもある。

 写真のような鶏の片足に刃を付けて双方で闘い、戦意喪失や死んだ方が負けとなり多額の掛け金がやり取りされる。日本では今東光の小説にこの闘鶏が取り上げられていて、特に大阪の河内地方は盛んであったらしい。

 らしいと書いているのは日本では博打は禁止されているためで、潜って闘鶏をやっていた。あれは千葉県であったが、ある地域で隠れて闘鶏をするグループがあってその連中がフィリピンなら大っぴらに闘鶏が出来るからと、ツアーを組んでフィリピンへ行く話がだいぶ前にあり、その世話をしたら相当儲かるという話があった。

 もちろん、その手の怪しい連中は相手にしなかったが、そういった話は他の怪しい人間に行っているであろうから、今でも博打好きを集めた『闘鶏ツアー』というのは隠れて催行されているのではと思う。

 さて、版画に戻るが、今年こそは版画にすると思って日本へ行く都度に版画刀のセットなどを買っては結局手つかずでそのままになっていて、結構数が溜まっている。今年こそは是非、酉の年賀状を作ろうと早くから発起しているが、もう残すところ一ヶ月余。また今年も思うだけで終わりかと危ない時期に入ってしまった。


 

author:cebushima, category:へそ曲がりセブ島暮らし 2016, 18:28
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