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パナイ島ぶらり旅 2015年 その(7) 港町エスタンシアから ヒガンテス諸島行きの船に乗る
 ロハス市から乗ったマイクロ・バスは満員状態で、パナイ島東北端にある港町エスタンシアを目指す。だいたい2時間くらいの行程になるが、途中で降ろしたり乗せたりのスタイルは同じで、途中中年のおばさんが変な所に寄ってトイレに行ったのが休憩といえば休憩。

 左側に座ればやがて海岸は見えるだろうと座ったが、結局一度も海岸線らしきものは目にせず、ポロポロと乗客を降ろしながら進むが、相変わらず平坦地で水田が広がり、この道筋はフィリピンでどこでも目にするジプニーの姿を目にせずこの手のバスが主要運送機関になるようだ。

写真−1

 写真
1はエスタンシアの町の入り口で降りてトライシクルに乗り換えて港を目指した時の一枚で、近在に点々と浮かぶ島々へ行く船便の要所ともあってかなり活気のある港町であった。

 写真に写るアーチ状の先が船溜まりとなっていて、そこまで入ってヒガンテス行きの船の前で下車。ヒガンテス諸島行きはここだけではなく他の町からも出ているらしいが、エスタンシアからが常道のようだ。

写真−2

 写真2はちょうどヒガンテスからエスタンシアに到着したばかりの船で、乗客が歩み板を伝わって下船している。

 この船がこれから行くヒガンテス、正確には北ヒガンテス島−エスタンシアの間を結んでいて、朝に北ヒガンテス島を出発して、午前中にエスタンシアに到着、その船が北ヒガンテス島に折り返すスケジュールとなっている。

 この写真で注目したいのは船の横に張り出すアウト・リガーの喫水線が水面からかなり浮いている事で、これは島からの帰り船は食料や日用品を積むことがなく乗客だけのため喫水は沈まない。これがエスタンシアで船に荷物を満載するとアウト・リガーが潜ってしまい、その半端でないことに後で驚かされる。

写真−3

 写真
3はその船内で、前方真ん中の椅子席が操縦席。何の計器もなく、天候が悪くなったらどうするのかと思わなくもないが、目で見える範囲の湾岸航海だからそれで良いのだろう。

 写真を撮った時はまだ出航には早い時間で、席はガラガラだったが時間と共に乗客は増え、出航時にはラッシュ時の電車内のような込みようになり、中には船室の屋根に座る者もいる。

 写真の右側に積んでいる清涼飲料水の瓶などまだ積み始めで、これからドンドン積まれて喫水線が下がって行く。
 


author:cebushima, category:パナイ島ぶらり旅 2015, 18:50
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へそ曲がりセブ島暮らし2016年 その(6) タイ・ノンカイの喫茶店
 この間、久し振りにセブで最初に開店したスターバックスへ行った。相変わらず人で混み合っているがコーヒーなど飲むのは10人に1人もいなくて、主流は冷たく甘いシェイク物であるのはいつもの事。



 暑い所ゆえわざわざ熱いコーヒーなど飲むのは少数派で、コーヒーを注文するとすぐ出されるのは良いとしても、いつ淹れたか分からない代物が多く、確かスターバックスは淹れてから時間が過ぎたら新しく淹れ替えるマニュアルとなっているはずだが、こちらが確認しないと味の変わってしまった古いコーヒーを平気で出してくる。

 その時は出されたコーヒー・カップを持つと少々ぬるいなと思ったが、雑然と混んでいたせいもあって言いそびれ、席に着いて飲んだら案の定ぬるくてどうにもならないコーヒーだった。

 こんなコーヒーを出しやがってと思い、淹れ直させようかと思いつつも、混雑ぶりに辟易して仕方なくぬるいのを我慢して飲んだ。こういう事にぶつかると、フィリピンの人間は美味いコーヒーを知らないのが商売をやっていると毒づきたいところだが、何せこの国の喫茶店でコーヒーを飲もうなどと言うのは少数派でどうしようもならない。

 昨年住んでいたラオス・ヴィエンチャンではこれといって美味いコーヒー屋はなく、ラオスは豆の産地ではあるが栽培しているコーヒーの樹種で美味い豆を産する樹は無いようだし、コーヒー豆も焙煎の鮮度が物を言うから市中で売っている袋入りの豆は失格で仕方なく買っているようなものになる。

 焙煎も新しいから良いかというと、今度は豆をどのように混ぜて味を作っているかという問題になり、なかなか美味いコーヒーに当る事は少ない。

 またスターバックスの話に入るが、ラオスにはまだスターバックスは進出していなくて、メコン川を越えたタイ側の国境の街、ノンカイにスターバックスの店がある。

 ヴィエンチャンからバスに乗って国境を越え、トクトクで着くのがいつものショッピング・センターで、昼前に着くのでまずはスターバックスでコーヒーをとなるが、店内はまだ掃除をしているほどで開けたばかり。

 そこで頼むコーヒーが以前にも書いているが薄くてこれがコーヒーかという代物。それでも客のいない店内でタイの英字新聞など見ていると落ち着くことは落ち着く。

 そのノンカイに写真の喫茶店があって、写真は入り口の様子になるが、暑いタイでは外に座るなどよほどでないと座る人はなく、喫煙する人以外は冷房の効いた店内に座る。

 右側のガラスの内側が店内になるが、入り口を入ってすぐにカウンターがあって注文を受けるが、この店の特徴は様々なケーキがショーケースに飾られていて、そのケーキが売り物になっている。コーヒーの方はやはり飲む人は少ないようで可もなく不可もない味だが、ケーキの方はこんな田舎の町にしてはと思うような上品な味で悪くない。

 店内のインテリアも建築雑誌の写真モデルになりそうな雰囲気を持ち、座って居る客を見るとどこでも見られる光景のパソコンやスマホを使って長居しているのが目立つ。またノンカイで有名なケーキ屋になるのか、家族連れでケーキだけを買いに来る客もある。

 ノンカイにはもう2軒行く店があって、1軒はショッピング・センターの端で営業している小さな店で、外国人が入るのは珍しいようだが、値段は安いのでスターバックスより得な感じをする時がある。

 もう1軒はホームセンター内に出店している喫茶店で、タイ国内では有名なチェーン店らしいが、ここに買い物行く都度に飲むが、値段の安い事、お茶を添えてくれることで気に入っている。

 こう書いて行くと、ノンカイと同規模の人口を持つフィリピンの町にはこれだけの喫茶店などほとんど存在せず、タイはフィリピンよりも喫茶店文化は進んでいるなと感じるが、これはやはり
GDPの差となるのだろうか。


 
author:cebushima, category:へそ曲がりセブ島暮らし 2016, 19:04
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2015年 桜紀行 その−28 『春の陽の長閑な三春町で見た 福島第1原発爆発の爪痕』
 三春町は人口18千人、標高400mほどの谷間に開けた旧城下町になる。田村郡三春町となっているように田村氏が始まりだといい、旧三春城跡は残っているが、町の急坂を上がるような稜線上にあり行くのを止めた。

写真−1

 写真
1は本通りから少し入った寺で写していて、山門の向こう側に枝垂れ桜が満開であった。寺の名前は忘れたが城主だった人物の菩提寺であるようなことが看板に書いてあり、それなりに由緒はあるようだ。

 写真でも分かるように石碑が山のように寄せ集められていて、こちらの方に興味を持った。三春にはこの他にも寺が多く、時間があれば寺と桜巡りに費やしたいところである。

写真−2

 そうやってノンビリ駅に向かって歩いていると写真
2の看板を見つける。福島第1原子力発電所の爆発により広範囲に放射能は拡散したが、三春町も例外ではなくこのように『除染』作業をしている。

 この除染作業、震災支援で東北を回った時、いわき市駅前で目撃したことがあって、高圧ホースで屋根を洗っていた。どう見てもこれは放射能物質を拡散しただけで、後は雨水に混じって排水溝から川に入り、海へ流れて行き海を汚染するだけの作業で、自分の庭は綺麗だと自分のゴミを道路にぶちまけているのと同じで、何の解決にもならない。

 そういう除染作業に何兆円もの巨費を投じているとは日本とはおかしな国である。しかも、除染とはいいながら人の住む周りだけで、山林など手つかずで、これでは原発行政の単なるアリバイ作りでしかない。

 三春町には全町避難をした富岡町の小学校と中学校計4校が開設されている現実を忘れてはならない。

写真−3

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3はそういった原発の暗い思いを断ち切るかのような、駅近くの公園の様子。正に満開。こういった環境で遊べる子どもは幸せだと素直に感じられる光景である。

 最後に三春町出身で有名なのは世界で初めて女性としてエベレスト登頂を成し遂げた『田部井淳子』がいる。

 田部井がエベレスト登頂に成功したのは
1975年、勿論日本人女性として初めてで、2番目の日本人女性登頂者は1996年の『難波康子』だが、難波は登頂後遭難。この遭難をテーマにこの間『エベレスト』という映画が作られ私も観た。

 田部井が育った三春の丘陵が後年の大登山家を育てたかと思うと、感慨も深い。


 
author:cebushima, category:2015年 桜紀行, 22:53
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