- 11月7日(木) 曇り、無風、夜半になって少し雨 閑話休題 《 嵐の前の静けさとはこのことか 》
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2013.11.07 Thursday日本方面に向かう台風の発生海域は、セブ島から緯度を上げた隣のレイテ島、そのまた隣に位置する北東方向にあるサマール島の東海上沖が多く、セブ島から南部のミンダナオ島にかけてはあまり台風の来ない地域だった。それが昨年、ミンダナオ島を横断する例のない台風に襲われ、あまり台風に備えのないこともあってミンダナオ島で産するバナナ畑が相当の被害を受けた。
今、これを書いている時の天気は曇り、無風でいつになく静かな感じだが、明日の午後にはセブ島の真上に大型台風の中心が到達する予測が出ている。
フィリピンにも日本の気象庁のような観測機関があって、テレビなどを通じて予測を出しているが、日本の気象庁の予測図の方が格段に分かり易く、そちらを注視している。
この台風は日本の気象庁では30号、フィリピンでは『ヨランダ』と命名されているが『猛烈な』台風と表現されているように最大瞬間風速85mなどとあり、近年にない大型台風で、この行先もフィリピン中部を横断して南シナ海に抜け、ヴェトナム方面に向かうから、いつもの台風とはちょっと違う動きをしている。
たまたま、昨晩からパソコンのマウスの調子が悪く、新しいのに交換するために近所のモールへ行ったが、朝の早い時間にもかかわらず客の数は多く、パソコン店ではLEDライトを大量に購入する客が目立った。停電に備えてだろうが、こうやって事前に準備するなど以前はあまりなかったと思うが、近年、フィリピンには自然災害が多く重なり、その日暮らしのフィリピン人気質も多少は影響され改善されたのかなという気もする。
ついでに犬の餌を買おうと思って、いつもの店に行くと、今まで客が並ぶなどあまりない店なのにレジの前には長蛇の列で、店の客さばきがモタモタしているので、餌を買うのは今度で良いと止めた。他にもスーパーや両替店の前などにも普段見たことのない列ができていて、少し大袈裟、やり過ぎではないかと感じなくもないが、心配する心理ほど他人に分からないものはないから、これも致し方ないであろう。私などこういう時、人々が浮足立っている時に映画でも見ようかと思ったが、つまらない作品しか上映していないのでこれも止めた。
セブには台風が来ないと書いたが、1991年1月に襲った台風『ルピン』は強烈で、電柱が倒れたりしてセブの都市機能はかなり長い間麻痺した。当時、マクタン島とセブ島を繋ぐ橋は1本しかなく、日本船籍の貨物船が台風の最中に岸壁から漂流して橋に激突した事件があった。そのため歩行以外は橋を通れず、橋の袂に臨時のバンカボート(フィリピン式の両側にアウトリガーを張り出した簡易な船)乗り場が設けられ両岸を行ったり来たりした。
その時の台風は風が強く、アルミサッシュの窓ガラスが風で相当たわんで今にも駄目になりそうだったと経験した人は述懐する。その時と比べて、台風の進路や強さの予測はフィリピン側も格段に発達しただろうから、台風が襲来してからオタオタするようなことはなくなっただろうが、予測は予測でこればかりは何ともいえないこともある。
セブはマニラのような湿地帯にできた街ではないので大水によって浸水するような地形ではないが、1991年以降、セブ市の後背地に連なる山の斜面は相当な開発が進んで、こんな所にも住宅があるとビックリするような乱開発状態。
これで怖いのは従来あった自然な水の通り道が遮断されて、がけ崩れや地滑りが発生し易くなっているのではないかと思うが、災害があってから初めてその危険性がいわれるような国だから、仮に災害があってもこれは当人の責任としかいいようがないか。
それにしても、明日の午後には台風の中心がセブにやってくるというのに、今も風はなく雨も降らず、ここでバロメーターでもあれば気圧の変化が分かって台風を実感できるだろうが、何となく薄気味悪い様子だ。【写真はかつて海の上で遭遇した前線通過直前の様子。この後猛烈な雨に見舞われた】
- 11月6日(水) 晴れ、軽風 閑話休題 《 久しぶりの長い停電から 》
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2013.11.06 Wednesday一昨日、11月4日のセブは一日中雨が続いて、そろそろ雨が少なくなるシーズンなのに珍しかった。夕方になって雷鳴が轟き雨脚も強くなり、外に居る犬が雷の音に怯えて家の中に入りたがるので、家の中に入れたところ停電となった。かなり近い雷なので、電気の配電会社が落雷を恐れて元を切ったのだと思うが、これが3時間ほど続き、最近ではかなり長い停電時間となった。
フィリピンは昼間でも5分とか10分程度の停電は日常茶飯事、これは近所の電線工事などが原因になるが、事前に工事会社が知らせることなど全くなく、電気は独占企業だから横柄な態度がフィリピンではまかり通る。
消費者も慣らされていて停電など当たり前過ぎて日本などとは違って騒ぐ人もいない。しかし、いくらフィリピンでも3時間というのは長く、ちょうど夕飯時、テレビを囲む時間なので誰しも不満はあってもどうしようもない。
こんな時は近所のモールやチョッとした店は自家発電で明かりを維持するので、真っ暗闇ということにはならない。しかし、道路のただでさえ少なく暗い街路灯が全部消えてしまうので、通る車やバイクがスピードを抑えて走っているので騒音は少なくなり、停電中は町が静かになるので悪くない。
こういう停電の多い国だから、ローソクは常備、写真はその一つの様子で、燭台の方は先年住んだ中米・ホンジュラスのジャンク・ショップで買った。色々なデザインで20種ほどありどれも素材は真鍮である。こういうローソクの揺らめきを見ていると、炎の向こうの陰影も深く濃く何となく眠くなるし、昔のことを思い出すようになる。
ローソク暮らしで一番印象的なのは、その昔住んだアフリカ内陸部の国で、ここは雨季と乾季が半年ずつ交互に定期的にやってくるような地域で、カラカラに乾いた乾季にウンザリしていると、ある日、遠くの雷鳴が聞こえその数日後には雨季が到来する。最初の雨が降ると待ってましたとばかりに、虫が羽化して空中を群舞し、それを狙って鳥が舞い踊る姿など、飽かずに眺めたものだった。
彼の国の雨は1日中続くタイプではなく、ザーッとスコールのように降ってはサッと晴れる繰り返しだが、雨の量が凄く雨季に入ると道路はたちまち泥濘となり、その上をツルツル滑りながらオートバイを走らせたのも今ではとてもできない想い出の一つになる。
雨季に入ると停電は定期的にあって、その内、点くだろうと食事もせずにベッドで寝ていたら翌朝まで寝入ってしまうことも度々あった。ここで覚えたのがベッドの両側の支柱の上に太いローソクを立てるとその灯りで本が読めることで、長い時間読み続けても目に悪い影響を与えることもなく、『蛍の光、窓の雪』よりははるかに実用的、停電も苦にならなくなった。
ローソクの灯りなんてと馬鹿にするだろうが、昔の芝居小屋は太いローソクを舞台に灯して見せていたというから気になるほどの暗さでなく、ローソクでも充分用が足せたのであろう。
最近、グーグル・アースでその時住んでいた村の建物を調べたら、見つけることができた。住んでいたのは町から離れた山の中で、簡単には見つけられないと思ったが、割合分かり易い幹線道路を追って、村にたどり着いた。村では一番端の煉瓦作りの平屋に住んでいたが、当時の建物の配置は変わっていず、これだと分かった。当時は村の外れだったが、前は原野だった場所に少し大きな建物ができたくらいで上から見た村の様子はほとんど変わっていなかった。
と停電のことを書いていると、台風30号がセブに向かっているニュースが流れた。最大風速50mとかなり大型で、まだ東の海上にあるが、予報ではセブに8日の午前くらいに直撃するとなっている。セブはたまに大きい台風はやって来て、その時は停電もあり被害も大きいが、今度のはどうだろうか。
家人が近くのスーパーでいつものように買い物をしたら、曜日や時間帯にしては珍しく混んでいて、食料を買い溜めしている客が多かったという。これも台風に備えてだろうが、フィリピンも昔と違って『何かに事前に備える』意識を持つようになってきたのかと、話を聞いて感慨を持った。その家人、いつになく缶詰を大量に買ってきたから、やはり台風に備えているのであろう。台風がこの地域を直撃すると、この間の『ボホール・セブ地震』で避難生活をしている数万人に上る被災者の影響が心配だが、まだ時間はあるから備えはできるであろうと思うが。
- 朝日新聞の見出しに見る福島原発報道−139
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2013.11.06 Wednesday
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