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7月31日(日) 曇り、軽風 閑話休題 《 (続)久し振りに行ったカルボン・マーケット 》
ほうき売り

 引き続いて『カルボン』の様子を点描したい。

 写真は品物を入れるプラスティック袋用品を売る店の中から撮ったが、ほうき売りが何人も店の前の歩道で商売をしていた。

 ほうきを肩に担いでいる人物は一帯を廻りながら売っていて、売れ行きはどうかねなどと立ち話をしてまたスタスタと雑踏へ消えた。

 こういったほうきはセブ島隣にあるボホール島辺りが生産地で、この島は竹製の製品なども多く作っていて、日本に輸出されるバスケット類はこの島製品が多かった。

 私も相当前に、島内部にある市場へ見に行ったことがあるが確かにどれも買って帰りたい製品がたくさんあった。しかし、その後作り手や時代の変化でこの島産のバスケット類は個性を失ってしまった。

 カルボンにもそういったバスケット類を売る店が一角にあるが、土産物屋同然の品ぞろえで魅力はない。

 前編でカルボンは中国系の店が多いと書いたが、こういった店は昼時には格子戸を閉めて商売を休む。スペイン時代のシェスタでもなく、経営者は中国の福建省出身者が多いから、その地の慣習がフィリピンで残っているのかなと考える。

 特に問屋風の店は確実に12時から店を閉め、以前は2時まで閉めていた。しかし、今回行ったら1時半に店を開けていたから、少しは世の中の動きに合わせる気が出たのだろうか。

 この昼時は店先でゴロゴロ横になって昼寝をする者も多く、注意してみると露店で働く親の側では子どもがスヤスヤ寝ている。こういった雑踏で平気で寝られる逞しさを感じ、少しもここは危ない場所ではないと感じる時でもある。

 衣料品などは昼休みを取らずに商うが、中を覗くと皆中国製品で、丹念に店を廻ると同じ品物でも20%以上の価格の差があるから、買い物好きには面白い場所になるだろう。

 また問屋が多いと書いたが、ここで仕入れてそれぞれの店で売る人々も多く、ケチャップや油が量り売りで買えるから面白い。

 他に興味の引きそうな店といえば漁業用製品を売る店が何軒かある。店頭には様々な小型エンジンが飾られていて、そのメーカーや仕様を見るだけでも楽しい。

 以前見た時はいかにも手製のような濃緑色に塗られたエンジンも置いてあって、これで海の上で安全に使えるか心配したものだったが、今回は中国製エンジンばかりで、製品は小奇麗に作られていて、日本名のようなブランド名が付けられていて紛らわしい。

 数万ペソからあって3馬力から10馬力程度。これをこちらで『バンカ』と呼ぶアウト・リガーの木造船の動力として使うが、使っている材質から海上での耐食性は弱い。

 このエンジンは零細な漁民にとっては高価な代物で、漁が終わると盗まれないように取り外すという。確かにセブの北端にある島へ行った時、浜においてある船からエンジンが盗まれないように夜は見張りを置いていたから、そういった事件は多いのだろう。

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author:cebushima, category:閑話休題2011年7月, 11:16
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7月30日(土) 曇り、微風 閑話休題 《 久し振りに行ったカルボン・マーケット 》
カルボン近在 セブの生鮮野菜や果物を扱う市場に『カルボン・マーケット』がある。

 この辺り一帯がダウン・タウンになり、カルボンの向こうには海が広がる。

 野菜類を商うといっても小さな小回りの店構えで、路上ではシートを敷いて品物を並べ売っていた。

 売っていたと書くのは以前はそうだったが、今回久し振りに行ったらこういった露店の店が一掃されていた。

 カルボンの魅力はゴチャゴチャさであまりの変わりように驚かされたが、今まで道路を占拠していた露店を道の両側に移動させてスッキリさせている。しかし、どことなく活気を感じさせない光景になってしまった感じは否めない。

 露店の店は追い出されたが、昔からある建物で商いする店は変わりなく、いかにもフィリピンらしさを感じさせるたたずまいを保つ。

 この辺りの建物は戦前からあったのが多く、戦前は日本人経営の店が連なり、当時を撮った写真にも日本語名の看板が写っていて、その盛業ぶりがしのばれる。

 戦火を潜って残った建物も大きなビルに建て替えられているのもあり、少しずつこの一帯も変わってきているのが分かる。

 セブにはマニラのようなチャイナ・タウンはないが、この辺りで商売をしているのはほとんどが中国系で、看板にも漢字で書かれているのを見かける。とある衣料品店へ入ったら、店内に中国語の歌を流していたから何となくおかしみを感じた。店構えはどこもきれいとはいい難いが、値段は安くセブ中から人が集まる。

 カルボンの生鮮野菜などはスーパーなどの半値以下、しかも鮮度は抜群だからここで買い物をしないと損だが、人ごみに紛れてスリや引ったくりが多いともいわれて、要注意の場所ともなっている。

 これは外国人向けの注意かと思われるが、セブ地元の人間でもこの地に来る時はそれなりに注意を払うというからブラブラ歩くような場所ではないようだ。

 ただ、こういった外国人向けの注意と称する物は実情を知らずにいっていることも多く、そんなに地元を馬鹿にするなよと感じることも多い。

 逆に地元の人間が出入りする所は安心できる場所ともいえるから、つまらぬ噂情報に縛られることもない。もっともこういった場所は外国人などほとんど来ない場所でもあるが。

 さて露店の野菜売りは一掃されたと書いたが、カルボンの本領は夜から明け方にある。この時間帯は行政の取り締まりもなくなって、近郊の野菜生産地から運ばれた野菜が売られ、本当に良いものを買おうと思ったら夜に来る必要がある。

 今回行った時は午後2時過ぎだったが、トラックで運ばれた野菜がボツボツ路上で売り出されていた。確かに瑞々しい野菜でこれを目当てに人が集まるのが分かる。

 以前来た時は路上に野菜くずやその他のゴミが路上に放置されていたが、今回はきれいに片づけられていてスッキリしているが『きれいになったカルボンは魅力がない』と思った。

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author:cebushima, category:閑話休題2011年7月, 22:35
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author:cebushima, category:東日本大震災被災者支援チームの記録, 07:42
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