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台湾一周 鉄道旅 2020 その(17) この旅行で一番楽しみな阿里山森林鉄道に対面

【写真−1 鐵路という語彙は鉄道より秀逸】

 

 台北を朝早く出たのも阿里山森林鉄道に乗るためで、平日は一日1本しか運行していなくてしかも朝9時発。写真−1はホーム上の阿里山森林鉄道の看板で、正確には『阿里山森林鐵路』。台湾語では駅を車站、鉄道の列車を火車、汽車は自動車でややこしい。

 

【写真−2 ホーム左側には台鉄の台北からの在来線車両が停まる】

 

 写真−2が阿里山森林鉄道の線路とホームで、嘉義駅は起点だから半円形の列車止めがある。レールの幅は762ミリで、この幅は日本で特殊狭軌と呼ばれていて、日本の技術で敷設されたため。日本の新幹線が1435ミリあるので新幹線のレール幅の半分強。

 

【写真−3 このポストが1912年の開業以来のオリジナルかどうかは分からない】

 

 列車止めの傍にあった写真−3の白く塗られた柱は鉄道の起点を示し、鉄道の世界では『距離標』と呼ばれ通称は『キロポスト』。1キロ毎にあるのが『甲号』、0.5キロ毎が『乙号』、0.1キロ毎が『丙号』の3種類があり、日本は頂が角錐形になっている。

 

【写真−4 気動車が入って来てどこからともなく湧いたように観光客が蝟集】

 

 発車少し前に阿里山森林鉄道の車両がホームに入線し、観光客が一斉に車両を背景に写真撮影。写真−4で分かるように車両の高さはかなり低い。嘉義駅の標高は30mで、ここから標高2216mの阿里山駅まで、全長71.4キロを3時間余をかけて走る。

 

【写真−5 狭い軌道に合わせて造られた車両は鉄道模型の大型版の様な感じ】

 

 写真−5は気動車と客車の連結部分の様子で、2003年3月、阿里山駅近くでスピードの出し過ぎから脱線し、17人が死亡する大事故があった。その原因は写真に見える車両を繋ぐブレーキホースのコックが閉められていたためで、ブレーキが効かなかった。

 

【写真−6 日本車両製造の現在はJR東海の子会社となっている】

 

 気動車の横に写真−6のプレートが留められていた。これを見るまで気動車は台湾製造かと思っていたが『日本車両製造』であった。同社は戦前から蒸気機関車を台湾に納め、近年では台湾新幹線の車両や、フィリピン初のマニラの軽量鉄道にも納車している。

 


 

author:cebushima, category:台湾一周鉄道旅 2020, 17:44
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