- ミンダナオ島紀行 ダヴァオ篇 2019 その(11) マティ市の誇るダヒカン・ビーチへ
-
2019.10.08 Tuesday
フィリピンには7000余の島があり、その内4000ほどの島に人が居住しているとされ、まだまだ観光化されていない海岸線が多く残っている。
【写真−1 素朴な標識】
一晩泊まった海岸線続きに『DAHICAN BEACH=ダヒカン海岸』があり、写真−1はその海岸で見かけた案内板で簡易なレスト・ハウスの前の砂の上に突き刺さっていた。
ダヒカン海岸は日本的な表現ならば文字通りの『白砂清松』で、松の代わりに椰子の樹が南国の風情を浮き出させ、平日であったためか静寂に包まれていた。
【写真−2 泳ぐのではなく木陰の下で眺める海と海岸】
海岸線は2キロに及び波静かだが、目障りなリゾート施設はまだ出現していなくて、海岸真ん中辺りに写真−2の観光客向けの写真ポイントがあった。
フィリピンの自治体や観光地にはこういったモニュメントを作るのが流行っているのか、似たようなデザインが多く、スマホで写真を撮れば現地訪問の記念になるということなのだろうが、趣味の良い話ではない。
この海岸の砂浜は珊瑚の砂が堆積した色をした天然ものだが、リゾートして有名なセブのマクタン島など天然の砂浜を持ったリゾートは少なく、その多くは外部から砂を運んで作った人工浜である・
シャングリラとか旧ヒルトンといった一流のホテルや近年急増している新興ホテル・リゾートも岩場を平らにして砂を運び込んでいて、世界的に有名なハワイのワイキキ海岸も人工浜である。そういった砂は近隣の島の天然砂を運び入れていたが、近年は環境保護の声が高くなり山の白い砂(アナポグ)を運んで人口浜を作っているらしいが、どちらにしても自然破壊の上にリゾートの海岸を作って維持しているのには変わりない。
【写真−3 まだまだフィリピンにはこういう俗化しない海岸が残っている】
写真−3は写真−2のダヒカン海岸の反対側の海岸の様子で、長い海岸線の状態が良く分かり、砂浜の両側は泊まった家の前に見えたような岩場に繋がっている。
マティ市のある東ダヴァオ州は自然の残る地域で、世界遺産に指定されている公園がありその中心は『HAMIGUITAN=ハミギタン』山で、標高は1620メートルある。
この公園の位置はマティ市に入る手前にあって、滞在中その山の姿くらいは見えるのかと思ったが、天候不順で雲が多くその姿は拝めなかった。フィリピンには世界遺産指定が、文化遺産3ヶ所、自然遺産3ヶ所の計6ヶ所あり、この中で、文化遺産3ヶ所は既に訪れていて、自然遺産の中ではパラワン島の『地底川』一つしか訪れていない。
残る二つは『トゥバタハ岩礁』とマティ市近郊の『ハミギタン山域』で、トゥバタハはルソン島とパラワン島の中間にある環礁で、ダイヴィング船にでも乗艇しないと簡単には行けない。
一方、ハミギタン山域は東ダヴァオ州というミンダナオ島の辺境にあるが、フィリピンに残された最後の森といわれ、次回マティ市を訪れることがあれば是非行きたく、次回の楽しみに取っておく。
- Trackback
- url: トラックバック機能は終了しました。