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ミンダナオ島紀行 ダヴァオ篇 2019 その(8) 泊まったホテルの隣の施設は闘鶏場

 夜半に目的地の東ダヴァオ州の州都マティ市に入り、紹介されたホテルに宿泊するが、シャワー設備はあるものの水のみ。

【写真−1 開催日には周りは車とオートバイの駐車が密集する】

 フィリピンにはこの手のホテルは多く、宿泊値段を考えると納得しつつも、昼間ならともかく夜中や起き抜けに水を浴びるのはやはりきついが、慣れもあるようだ。

 夜中に到着したので周囲はどうなっているか分からなかったが、ホテルは普通の住宅街にあり朝の起き抜けに付近を歩いてみる。

 写真−1
はホテル隣にあった施設で、右に見える赤い看板には『Sports & Recreational Complex』と表示され、スポーツと娯楽の関連施設のように見えるが、これは『闘鶏』専用の施設で、この中で賭け事が公然と行われている。

 闘鶏は闘鶏用に育てられた鶏の足に鎌状の刃物を付けて勝敗を争うものだが、東南アジアはタイなど闘鶏が盛んで、それを上回るのがフィリピンで、これはギャンブル好きの国民性と関係があるようだ。

 闘鶏を開催する建物は屋根が八角形をしていて、地方に行くとその手の建物を多く目にし、運営主体は自治体が担っているようで、そのために博打場のイメージを減らすためにスポーツの名称を冠している。

【写真−2 観光闘鶏というのもあるらしいが趣味は悪い】

 写真−2はその内部で、入り口が開いていたので中に入れたが、中央に鶏を闘わせる八角形の土のグラウンドが設けられ、その周りに階段状の観客席がグラウンドを見下ろすように幾重にもある。

 実際に闘鶏の様子を見たことがないので賭けがどのように行われているのか分からないが、闘う鶏に金を賭けて勝った側に配当がされる単純な賭け事で、開催日は週末、祝祭日になっている。

 週末に闘鶏場の近くを通ると、たくさんの車とオートバイが闘鶏場を取り巻いていて開催されているなと分かり、時々大きな歓声も上がり、その熱狂ぶりが伝わって来る。

 週末開催と書いたが、実際は平日にも開催されることがあり、法律では平日開催は禁止されていて、先日平日に開催していたセブの闘鶏場に警察の手入れがあって、観客が数珠つなぎで拘束、連行された事件があった。

 こういった警察の手入れだが、仕方なくやっているようなもので、闘鶏を始めとする違法ギャンブルは地元政治屋や有力者の資金源であり、警察や軍の連中も一枚噛んでいることも多い。

 この闘鶏で思い出すのは、亡くなった作家船戸与一が2000年に第123回直木賞を受賞した作品『虹の谷の五月』でセブを舞台にし、その中で闘鶏の様子が詳しく記述されていて、船戸はフィリピンの闘鶏をかなり研究しているなと思った。

【写真−3 今回の旅で分かったが走る車は新車が多い】

 写真−3は朝食後にマティ市の幹線道路を走っている様子で、マティ市は人口15万人程度、フィリピンにある市の中で最東端の位置にあり、地理で東西南北の端っこ趣味のある人間には興味をそそられる場所になるようだ。

 東ダヴァオ州の全体人口は60万人近くあり、その4分の1をマティ市は占めていて州内唯一の市になる。

 

 朝の通勤通学時間帯なので地方都市とはいえ行き交う車やトライシクルは多く、渋滞寸前という道路状況で地理的に不便な地域でも自動車が増えているのが分かる。

 写真−3の中央に写る建物は州立の病院で、この近く反対側には医科大学があり、こういう人口規模でも独立した医大があることに驚くし、州立大学には看護科もある。

 フィリピンは教育熱心な国で教育がビジネスとして確立していて、こんな小さな町と思うような所でもカレッジがあり、通う学生も多いが卒業しても就職先は少ないのが難点となっている。

 州都とはいえ学校を卒業しても地元の就職先は少ないと思われ、これら若者が首都圏などの大都市に就職先を求めて移動する様子は、かつての日本を見るようで、人口爆発状態が続くフィリピンでは対策はほとんどない状況で解決は難しい。


 

author:cebushima, category:ミンダナオ島紀行 ダヴァオ篇 2019, 18:25
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