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ミンダナオ島紀行 ダヴァオ篇 2019 その(5) 台風の来ないミンダナオ島というが

 南北に長い群島国家の最大の島は最北部のルソン島で面積は10万4千平方キロ余あり、最南部のミンダナオ島の面積は7万7千平方キロ余で2番目に大きい島となっている。

【写真−1 山の樹を伐るなど乱開発のツケから生じている】

 ミンダナオ島は熱帯に近く肥沃な平野が広がり、昔から開拓の地として切り開かれ、1970年代までの日本の建築ブームを担った材木はこの島を中心に伐り出された歴史を持ち、今も資源の島として注目を浴びている。

 日本とも関係が深く、戦前にはダヴァオ市を中心に日本人町が形成されその数2万人を超え、その多くの日本人はマニラ麻の材料になるアバカ栽培で入植し興隆を極めたが、敗戦で一気に全てを失った。

 今もフィリピン国内からミンダナオ島へ移る人は多く、このキリスト教の入植者が先住民と土地を巡って争ったのが長年続いているミンダナオ島紛争の要因の一つといわれている。

 ミンダナオ島は台風が来ないために農業に適しているとされているが、全く来ないわけではなく2012年の台風はミンダナオ島を横断するような進路を取り、死者1100人以上を生じた。

 この台風ではヴァンで車窓越しに眺めたコンポステラ・バレー州を中心とするバナナ産地が壊滅的な被害を受け、現在見えるバナナ農園はその後の復興の農園が多い。

 写真−1は英語と現地語で書かれた洪水に対する注意書きで、大雨が降ると山から一気に谷や道路を伝わって増水し、平地が水没する危険を訴えている。

【写真−2 冠水以来沿道の家では家財を低い位置には置かないという】

 写真−2は途中に立ち寄った町の道路際に建てられていた洪水注意の看板で、この道路は少し先から山に入り、ミンダナオ島中部の山岳州ブキドノン州へ続く。


 2012年の台風時には写真の道路は山から流れ落ちた水を集め、川のようになって低地を冠水させ、写真道路左に建つ家屋の部屋の壁の中ほどまで水が来たという。

 フィリピンの道路は予算の関係もあるのか排水など全く考えずに設計し造られるから、大雨が降ると道路が川と化し一帯を冠水させてしまう構造が普通となっている。

 写真の様に道路の幅を広げるのには熱心だが、肝心の排水に関しては設計されていなくて、大雨が降れば同じことを繰り返すが、セブの小生宅近くの道路にも雨が降ると必ず冠水して車の通行は大変になる個所があったが、大掛かりな配水管を埋め込んで解消されたから要はやる気の問題である。

【写真−3 精米したての米が美味いのはフィリピンでも同じ】

 写真−3はその時の台風で冠水した精米所で、写真に写る人間の肩辺りまで水に漬かったというから後始末が大変だったようだ。

 この精米所内には2つの設備があって、左側は米用、右側はトウモロコシ用で持ち込まれたトウモロコシを三段階の粒の大きさに砕いていて、下の方に黒い容器が置かれふるいを通じて粒の大きさが分けられるが簡単な構造ながら良く考えられていると思った。

 フィリピンでは人間が食するトウモロコシを『マイス』と呼んでいて、米の食べられない層が主に食べているが、最近はカロリーが低いのでダイエット用に食べる人もあるという。

 このマイス、フィリピンでは胡麻より少し大きめの粒を米と同じように煮て食べるが、日本人が食べると腹を壊すなどといわれながら、小生は食べても問題はなかった。

 トウモロコシを食べるというのはアフリカで生活した時に日常的に食べていて、トウモロコシの粉を熱湯でこねて餅状にし、それを手に取っておかずを付けて食べた。

 そのせいもあってマイスには違和感はないが餅状にしたアフリカの食べ方の方が美味いと思った。

 この精米所に近くの山からオートバイに乗って米やトウモロコシを持ち込んで処理していたが、食べる分だけ処理していて結構新鮮な状態で食べていると感じた。


 

author:cebushima, category:ミンダナオ島紀行 ダヴァオ篇 2019, 19:58
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