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へそ曲がりセブ島暮らし2019年 その(32) 一票の格差歴然の第25回参議院通常選挙への投票

 日本の選挙を宰領するのは総務省だが、総務省が発表している都道府県別有権者数リストを見ると、東京が488万人で最大なのはいうまでもなく、今選挙戦が行われている参議院選挙で議席数は6となっている。


【これが海外で投票できる在外選挙人証】


 前回は5議席であったから1議席増の措置がされていて、他のいくつかの選挙区でも増加措置が取られているが、いずれも人口増加の大都市圏になる。

 反対に従来一県1人を選出する方式(実際は3年に1人づつ選出するから2人になる)を取るのが人口減で難しくなり、前回選挙から合区という数字合わせの措置が取られている。

 合区になったのは山陰の鳥取県と島根県、四国の徳島と高知になるが、有権者数で見ると鳥取23万島根28万で計51万人、徳島31万高知30万で計61万人となっている。

 この数字を基準にすると、人口が50万人から60万人を維持できない県が、毎回1人の議席を選出できるのはおかしいのではとなる。

 総務省の有権者数リストによると、現在30万人台という県が4つもあって、山梨、福井と佐賀が31万と30万人台を割れ込みそうな数字で、香川が39万人となっている。

 こういった少ない有権者数の県でも毎回1人の参議院議員を選出していて、合区基準の有権者数50〜60万人以下の県は、青森、秋田、山形、岩手、富山、石川、奈良、山口、愛媛、長崎、大分、宮崎、沖縄と非常に多い。

 有権者数50万人台で1人の参議院議員を選べる理屈なら、東京は毎回10人近く選出できる計算になり、今回1人増員したとはいえまだ4人も少ないし、地方の人口が減少し都市圏が増える流れの中、矛盾が多過ぎる。

 こういう数字から1人1票の大原則など嘘であることがはっきり分かり、昔から1票の格差を巡って裁判は起こされているが、議員定数を決めるのが選出される議員連中であるから、自分の首を絞めるようなことをやらず放置されている。

 もちろん単純に有権者数で議席を決めるというのは危険という意見もあり、アメリカの上院議員の制度を持ち出して、州の人口に限らず一律に2人を選出するようになっているから日本の一県1人選出はおかしくないと強弁している。

 しかし、他の国の選挙システムを比較すること自体言い訳であり、ましてやアメリカは国の成り方は英語表記でも分かるように州の連合体であり、日本の藩閥体制がそのまま移行した中央集権の都道府県とは違いがあり過ぎる。

 日本の過疎県と大都市圏の人口が歪になっているのは昔からで、それに対応して議員数を定めて行くのが政治であり、それを疎かにする日本には政治屋は山ほどいても政治はないといわれるゆえんになる。

 東京の選挙民は山梨、福井、佐賀の15分の1以下の票しか価値がなく不公平の何物でもなく、東京の選挙民が怒らないのが不思議であるが、スマホ狂いの都会人には根本的な問題を考える力は衰えているから無理な話か。

 例えば人口比に応じて議席を配分する原則を維持しようとしたら、仮に100万人を基準にして県同士で合区をする、あるいは衆議院選挙で行われている地域別ブロック別にして選出するしかないと思われる。

 そう考えて行くと参議院は衆議院とたいして変わりがないという論に行き付くが、1院制よりは2院制の方が利点は多いので、1院制にしてしまうことはまた別の問題であるし危険も多い。

 参議院、衆議院もその選出方法に問題の多い日本の選挙制度だが、民主主義の基本ともいえる1票の公平性を考えると、日本は民主主義の国ではないといわれても反論はできない。

 そういった基本的に誤りのある参議院選挙の選挙運動が目下行われていて、投開票は7月21日となっているが、在外邦人は公示日の翌日から投票が始まっていて、これは国内の『期日前投票』と同じで投票者が在留邦人という違いを持つ。

 写真は投票のできる『在外選挙人証』で、これは海外に住む日本人でも申請することによって日本の選挙権を得たことの証明書で、これを持参して在外公館で投票ができ、いわば『選挙人登録』と同じになる。

 この大きさは通常名刺の3倍あり、写真は裏に当たり表には交付番号、氏名、生年月日、住所などが記載され、投票できる選挙区の選管委員長の公印が押され、注意書きが保険の約款並みの小さな字で記載されている。

 これで分かるように日本の旧住所の国政選挙区がそのまま海外に住んでいても投票できる訳で、写真には参議院2回と衆議院に1回の投票を行った旨のスタンプが押されていて、最新は今回の参院選になる。

 この選挙人証を申請して受理したのはまだ3年しか経っていず、それまでは海外に住んでまで日本の選挙に投票してどうなるかと思ったが、安倍自民党の悪辣さを少しでも阻止できればと宗旨替えをして申請した。

 投票場所はセブの駐在官事務所で、7月11日(木曜日)の午前中に足を運んだが、タクシーで行くか自分の車で行くか迷い、運転手がいたので渋滞の中車で投票所へ向かう。

 このように簡単には行けない投票所だが、駐在官事務所はショッピング・モールの近くにあり、今年は一度も行っていないのでそこで買い物をし、食事して帰るかと思ったからどちらかといえばついでの投票になった。

 投票の仕方だが記載した投票用紙を小さな封筒に入れて、それをまた大きな封筒に入れ、最後に速達と印が押された茶封筒に入れて封印、三重の措置が取られている。

 普通の投票と大きく違うのはそれら封筒の表に氏名を書きサインを入れることで、自分の名前を書いたら開封時に投票者の秘密は分かってしまうのでどうかなと感じ、前もそうだったかなと思った。

 この最後の茶封筒は在フィリピン日本大使名で日本の各選管に送られるようだが、手間のかかること大変で、その時間を猶予されていて投票締め切りはセブの場合1週間日本より早い。

 この日、平日でもあり小生は最初であったが、以前セブとラオス・ヴィエンチャンで投票事務を手伝った経験から、この日はもう投票する人はないのではと思ったし、係員が平日の午前中に良く来れたなという顔をしていた。

 その位、手間暇をかけて行う在外選挙だが、セブの在留邦人数は2000人を超えていると聞き、その内何人が選挙人証を持っているかと推理すると10%以下、200人には及ばないのでは思われる。

 また、せっかくの在外選挙人証を持っていても都合で行けない人は当然あって、投票率は20%程度で40票前後ではないかと思い。同じくマニラの大使館、ダヴァオの総領事館とフィリピンは3ヶ所で投票できるが、相変わらず低い投票率になるであろう。


 

author:cebushima, category:へそ曲がりセブ島暮らし 2019, 18:11
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