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へそ曲がりセブ島暮らし2019年 その(15) セブで食べる或る日のシー・フード

 フィリピンは日本同様、四方を海に囲まれているので魚介類を食べ、イワシやカツオといった日本でもお馴染の魚も獲れるが、水温が高いために脂の乗りは今いちで、少々物足りない味がする。



 魚は肉と比べて捨てる部分が多く、同じ重さの肉の値段から見て割高になり、食料の値段が急騰している中、魚は高い食品となり肉を食べる方向は強いが、今は昔ほどではなくなったものの魚を食べるのは貧乏人、金持ちは肉を食べるという考えはフィリピンでは根強かった。

  実際、パーティーなどでは豚の丸焼き=レチョンが一番のご馳走で、レチョンが出ないパーティーは貧弱と馬鹿にされ、無理をしてでも用意することが多い。

 しかも、そのレチョンの食べ方は貪るというのが合う食べ方で、それはそれで良いものの肉ばかりの食べ方となって適度な食事のバランスとならず身体には良くないが、あまりそういうことは気にしていないようだ。

 それでも最近フィリピンでも健康志向は高まり、肉と一緒に野菜を食べるようになり、レストランでもサラダをそろえ、普通に食べられるようになった。

 この健康志向は所得が上がった中間層以上は一種のブームとして取り入られ、かつてはなかった健康食品を売る専門店がショッピング・モール内に進出、その手の商売もブーム到来となっている。

 時々この手の店を覗くと、その値段は一体誰が買うのだろうかと思うくらいかなり高く、客の姿を見ることも少ないが、潰れないところを見ると商売としてはやって行けるようだ。

 フィリピンも経済成長に連れて諸物価の値上がりが急で、特に食料品の値段は酷く、時々買い物をするスーパーで張られている値段のラベルを見ると随分高くなったなと感じる。

 外食にしても以前より行くことは少なくなり、たまに行ってメニューの値段を見てその値段の高さに驚くことがあり、その結果として夫婦で500
ペソ前後で済んでいた支払いが、今は1000
ペソを超すようになった。

 そういった中、ある日セブと狭い海峡を挟んだ対岸にあるマクタン島のレストランへ出かけた。マクタン島は国際空港を持ちセブのリゾート地として知られるが、島内にはラプラプ市とコルドヴァ町の2つの自治体があり、その総人口は50万人を超す。

 リゾートは島の東南の海岸沿いに集中し、ピンからキリのホテル、観光客目当てのレストランや娯楽施設などが連なるが、セブに住む小生としては全く縁のない場所であるし、行きたいという場所でもない。

 それでも、日本から知人などがセブへ遊びに来ると島内のレストランへ車で連れて行くが、そういった店はどうしても観光客用のレストランになってしまい、フィリピン人が普段食べている物とは違うところが多い。

 コルドヴァ町の海べりに海の上に造られたレストランがあって、日本から知人が来た時は連れて行くが、対岸にはセブ市とその背後の山並みが見え、夕暮れ時からなかなか良い雰囲気を醸し出す。

 また、レストランの真上は空港に発着陸する飛行機の経路に当たっていて、次々と飛ぶ飛行機の姿を眺めるのも一興の場所でもある。ただし、以前は穴場的なレストランであったが、今は観光客が大挙して押しかけ雰囲気は崩れているし、当然値段も高くなり、足は遠退いている。

 そのレストラン近くの海べりに評判のローカルな店があると聞いて行ったが、あちらこちらで道を聞きバスケット・ボールのコートを横切るような狭い変な道を通ってようやく着いた。

 目の前はコルドヴァのマングローブの生える浅い泥質の海に小さなアウトリガーを付けた漁船が浮いていて、海岸にはゴミも打ち寄せマクタンのリゾートとは違う光景が広がる。

 この辺り一帯はその浅瀬を埋め立てて、新しいセブ空港を造る計画があって、それで儲けようとする不動産屋が広大な陸地を買い占めている所でもあり、レストランへ行く途中には長い塀で囲われた不動産屋所有の土地があった。

 そういった殺風景な場所にバラック建てのレストランがあり、すぐそばでは昼間から大音量を流すコイン式のカラオケ屋があるのがフィリピン的風景だが、もう少し音を絞ってくれといつも思う。

 写真に写るのがその時食べた品目で、5皿全部がシー・フードで手前左は『小イカのアドボ』。アドボというのはフィリピン式煮物で、酢を入れるのが特徴でこれは酢を入れて腐敗を防ぎ、豚肉や野菜のアドボがある。

 手前右は、『ナマコのキニラウ』。キニラウというのは新鮮な食材を酢で絞め、そこに刻んだ生姜、唐辛子、トマト、甘味のあるココナッツ・ミルクを加えたもので、魚介類に限らずバナナの花の蕾、ジャック・フルーツの実などもある。

 中左は『剥き身貝の甘煮』で、貝の種類は分からないが市場ではよく見かける大きな貝で、スープの具にも使われるが、近くの砂浜を掘って採取しているのだろうか。

 その右は『飛び魚のキニラウ』で、人差し指くらいの小さな飛び魚を使って、それを三枚におろす手間のかかる調理をしているが、市場に行くと専門におろしている店があって面倒臭さは感じていないようだ。

 奥の皿は『茹でエビ』。フィリピンの人は日本人同様エビをよく食べ、その食べ方は茹でるか油で揚げるかくらいだが、日本食レストランではエビの天ぷらを食べる人が多くなった。

 茹でたエビをスプーンとフォークを使って殻を剥いているが、結構器用に剥いていて、フィリピンに
住む外国人もエビの剥き方が上手か下手かで滞在するその長さが分かる。

 写真で見て分かるように小皿に品物を盛って出すのは、フィリピンでは『カレンドリア』という安い食堂で出す方式で、この店もこれだけ食べても支払額は安かった。そのため、席を埋めている客はフィリピン人ばかりで観光客は一人もいない。

 もっとも、店の造りや出し方など清潔な国から来た観光客には不潔に見えて不向きで、逆にそれが観光客が来ることを防ぎ、値段も低く抑えられているのであろう。

 シー・フード中心の食事は身体に良いように見えるが、どの一品も塩気が強く、たまには良いであろうが、こういった外食を続けていると身体に良くないのは明白で、フィリピンでもブームになっているラーメンなど塩分過重の食べ物であり、『何事も過ぎたるは及ばざるが如し』はここでもいえる。


 

author:cebushima, category:へそ曲がりセブ島暮らし 2019, 17:30
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