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四国八十八ヶ所遍路旅 2017年春 その(60) 山あいにある三十五番札所『清瀧寺』

 四国で3番目に大きな川になる『仁淀川』を渡って高知市から土佐市へ入る。ちなみに四国第1の川は徳島に河口を持つ吉野川で、第2は清流で知られる四万十川になる。

【写真−1 日本の里山風景】

 今までの土佐湾近くの札所から三十五番札所『清瀧寺(きよたきじ)』は少し山あいに入った場所にある。

 写真−1は清瀧寺へ向かう道路で平地から高度を上げ、道は曲がりくねっているが見える風景はおっとりしている。

 札所のあるこの地域は『土佐和紙』で知られる里で、紙を漉くのは豊富な水が必要で寺名の清瀧もその水と関係があるようで、本堂の右斜面に瀧があるとの話だが、気が付かなかった。

 この和紙の原料は『みつまた』で、写真で見える低山に植生していると思え、みつまたは春に枝の先に沈丁花に似た花を付けるので見れば分かるが、車を走らせている限りでは目にしなかった。

 日本の紙幣はこのみつまたを主原料にしているが、国産のみつまたは少なくなっていて、今は中国やネパールなどの輸入品が多数を占める。フィリピンでもミンダナオ島の山地でみつまた栽培をしていることを聞いたことはあるが今はどうなっているのやら。

【写真−2 ローソク1本線香3本を本堂、大師堂に捧げるのが基本】

 写真−2は堂宇のすぐ後ろに山が迫り、向こうに本堂、手前に大師堂が写る。左の方で灯明を上げている方とは前後入れ違いに札所で重なるから車遍路になると思うが、黙礼で通り過ごす。

 歩き遍路では1日の歩ける行程が同じなので単独でも次第に数人になる例が多く、そういった見ず知らずの者が一緒に遍路旅をしているのも見かけた。ただし、あくまでも単独で遍路旅を貫きたい人もいて、それなりの事情が察せられる。

【写真−3 この辺りに来ると桜はほぼ満開】

 写真−3は清瀧寺境内にあった薬師如来立像で台座基部からの高さは15mあるが、それ程古いものではなく昭和8年(1933年)に建立。
 

 なお、清瀧寺の本尊は木造薬師如来立像で平安時代後期の作。檜の一木造、彩色、高さ153.4cmあり、明治年間に国の重要文化財に指定されている。

 写真の薬師如来立像は製紙業者の寄進というから昭和恐慌の時代に入りながら、戦前の和紙生産の景気の良さ興隆ぶりが分かる。

 台座の中は88段の戒壇があって巡れるらしいが、そこまで信心深くなく近くに咲く桜を愛でてから札所を後にする。



 

author:cebushima, category:四国八十八ヶ所遍路旅 2017年春, 18:51
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