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四国八十八ヶ所遍路旅 2017年春 その(58) 坂本龍馬と桂浜は有名だが

 三十三番札所『雪蹊寺(せっけいじ)』を参拝してから浦戸大橋方向に戻り、桂浜へ行く。高知県内でも名だたる名所になり、平日の午前中であったので、まだ観光バスなどは停まっていないが、海に面した有料駐車場はかなりの車の収容が可能。

【写真−1 下で写真を撮る人間と較べるとやはり大きい銅像】

 一帯は桂浜公園として整備され、その昔は城が築かれたように起伏に富んでいる。写真−1
は『坂本龍馬像』。思ったよりも小さい感じを受けるが、銅像の高さは5.8m、台座の高さは8mある。

 右側の白い建物は龍馬の目線と同じ高さに上がれ、太平洋を望める触れ込みの有料施設。こういうつまらない建造物を造るから松に囲まれた本来の雰囲気は台無しで、日本一の高さのある銅像も小さく見えた訳で、即刻撤去して欲しい代物。

 銅像の裏側に銘板が嵌め込まれ昭和3年(1928年)に完成し、製作関係者の名前が彫られている。この年は満州で『張作霖爆殺事件』のあった年で、日本が戦争への道をひた走り始めた時期で、銅像建立が高知県の青年団の集めた資金というのも時代を表している。

【写真−2 穏やかな桂浜沖の海】

 銅像の先の階段を海に向かって降りると写真−2の桂浜に至るが、薄曇りの空を写して海は今一つ精彩がなく、桂浜は荒海の打ち寄せる浜と思っていたが波は穏やか。

 写真の左側には高知の港施設が見え、貨物船が行き来していてあまり自然の中の桂浜という感じを受けない。

 そういえばかつて東京から九州に就航していたフェリーが、高知に寄っていたことを思い出したが、あの港に寄港していたのかと殺風景な様子を遠望する。

【写真−3 結局駐車料金だけしかここではお金を落とさなかった】

 写真−3は桂浜海岸。この海岸も延々と続いた長い海岸かと思っていたが、どうという海岸ではない。

 写真の先に見えるのは龍頭岬で、桂浜は上龍頭岬と下龍頭岬に挟まれた円弧状の海岸で砂ではなく小さな砂利の海岸であり、この程度ならフィリピンには山ほどあるし、もっと綺麗とやはり観光宣伝によってイメージは作られるのだなと感じた。

 桂浜は月見の名所らしいが、33歳で生涯を閉じた坂本龍馬が本当にこの浜に来て思索をしたかどうか史実は分からないが、観光客としては桂浜に行って龍馬像の写真を撮ればそれで良しとなるのであろう。

 夏場の海水浴には良さそうな浜であるが、潮流が激しく遊泳は禁止となっている。ともかく、一度は見てみたい場所を見たから良しとして、次の三十四番札所『種間寺(たねまじ)』に向かう。

 


 

author:cebushima, category:四国八十八ヶ所遍路旅 2017年春, 18:57
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