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四国八十八ヶ所遍路旅 2017年春 その(43) 室戸岬も灯台も春麗かで迫力はなかった

 二十五番札所『津照寺(しんしょうじ)』参拝を済ませてから、朝の爽やかな空気の中を昨日参拝を終えた二十四番札所『最御崎寺(ほつみさきじ)』に向かう。最御崎寺の先には『室戸岬灯台』があり、灯台の建つ場所はその名も有名な『室戸岬』。

【写真−1 有名灯台というと観光地化するのが常だがここはない】

 灯台へは海岸沿いの平坦な道から海を背にジグザグの急坂を登り詰めて、最御崎寺横の小道を潮騒を聞きながら歩いて達する。

 灯台自体は写真−1
で分かるように孤高のようにそびえ立つ建物ではなく、近代的な感じもする構造物。

 灯台というと石造りのイメージが強い中、室戸岬灯台は鉄製で、年季の入っている1899年(明治32年)製。しかも建造当時の姿を保っている。

 この灯台高さ150m以上の崖の上に建ってはいるが、下の海岸線には国道が通っていて岬の突端という感じは目で見る限りは薄い。

 今回の遍路旅には四国の岬を訪ねる楽しみを持っていて、四国で双璧の足摺岬とこの室戸岬、時間があったら佐田岬を考えていた。

 岬というのは何か気持ちを引き付けるものがあって、日本の最北にある宗谷岬、最東の納沙布岬と訪れている。

【写真−2 室戸岬灯台は日本にある灯台50選の1つになっている】

 写真−2は灯台そばにあった案内板で、灯台の位置や歴史などが要領よくまとめられている。室戸岬は『むろとざき』と呼ぶのを知るが、何といってもこの灯台の売り物は『日本一の一等レンズ』で、直径2.6mある。

 この大型レンズを持った灯台は国内に5ヶ所しかないそうで、その中でも光の到達距離が海上49キロと日本で一番となっている。

 今のように航海もGPSなど電子機器頼りで画面上に簡単に出る時代でも、暗夜の荒れる海から見える灯台の点滅は頼もしい存在で、その昔、荒れた冬のヨット・レースの時、飛沫を被りながらデッキの上で見つめた彼方の灯台の点滅は忘れられない。

【写真−3 海までは近そうだがここは高さ150mを超す崖の上】

 写真−3は室戸岬最先端の様子。海が割合穏やかなので、岩礁がどこまでも続き荒波が岩を噛んでいる荒れる岬の印象は薄い。

 昨夜泊まった町で食べた夕食はふらりと入った寿司屋であったが、そこで町や漁のことを色々と聞くことができた。

 寿司屋の親父がいうにはこの辺りの海域ではキンメダイ漁と『珊瑚』漁が盛んで、特に珊瑚漁は一発当てると相当な儲けになり、正に一攫千金状態という。

 珊瑚は南の海の印象を持つが黒潮の温かい流れのためにこの室戸の沖は珊瑚が群生しているらしい。しかし、数珠に使われる珊瑚や象牙などこの手の物は生物殺傷と自然破壊を伴っているから、命を守る宗教に反する矛盾を持つ。

 観測史上最大の風速を記録した台風で有名な室戸岬から、穏やかな陽射しと潮騒を受けながら、二十六番札所『金剛頂寺』を目指す。


 

author:cebushima, category:四国八十八ヶ所遍路旅 2017年春, 17:50
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