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1月11日(木) 曇り時々小雨、風なし 閑話休題 《 ヴェトナムで飲んだコーヒー考 》
 ヴェトナムはブラジルに次ぐ世界第2のコーヒー豆生産国で、世界全体の15%位の生産があるという(ブラジルは世界の3分の1を生産)。勿論、アジアの国では最大になり、今回のカンボジア、ヴェトナム旅行ではこのコーヒーを味わうことも楽しみの一つだった。

 写真はヴェトナムに行った人ならお馴染みの『ヴェトナム式コーヒー器具』で、右側が2001年、初めてヴェトナムを旅行した時に購入したアルミ製、左側が今回購入したステンレス製(と思うが)になる。

 アルミ製は釘で穴を開けたような不揃いな穴でいかにも当時のヴェトナム製品と言う感じ。今回のステンレス製は機械造りで、穴は綺麗に揃って開けられている。この違いがここ10年のヴェトナムの工業技術の進捗、経済発展を読み取れると書くのはチョッと大袈裟か。

 ただし、前回は街中でコーヒーを頼むと右側のコーヒー淹れを使ってカップの上に乗せたままテーブルに持ってきてくれたが、今回はそんな素朴な店は見当たらず、この方式も店では廃れたのかと思った。

 海外に出ると1度や2度は『スターバックス』の店を探してコーヒーを飲みに行くが、今回カンボジアの観光地のシェムリアップやプノンペン、ヴェトナムの大都会ホーチミンやハノイで探したが見当たらなかった。それもそのはずで、滞在中に『スターバックスがヴェトナムに初進出』と言うニュースが流れた。

 ずいぶん遅い進出だが、スターバックスをそっくり真似たヴェトナム資本のコーヒーチェーンが彼処に在って、社会主義国のヴェトナムでこういった商売をしているのは党や軍、警察関係、政府高官の身内、特に北ヴェトナム出身者が占めているため、競争になる外資のコーヒーチェーンの進出を許さなかったのではないか。

 初進出のスターバックスは既存の勢力に対抗する新たな政府関係者のコネを作って進出したのだろうなどと新年早々つまらぬことを分析。そのスターバックスを真似た店にも入っているが、味の方より店内はタバコ吸い放題で、何とかならないのかが第一印象。

 タバコの煙は健康に悪影響を与えるのは当然ながら、何よりもコーヒーの味を不味くするから声を大にして禁煙にしろと言いたい。真似店の値段はヴェトナムの給与水準からはかなり高く、店ではヴェトナム人のカップルが目についたから、お洒落な店になるのだろうが、こちらから見るとカッコだけの店にしか見えない。

 写真の中にヴェトナムで買ってきたコーヒー豆の袋が写っている。いわゆる『フレンチ・ロースト』になるが、ローストがいつやったのか分からず、深煎りにしては膨らみがほとんどないから、ロースト後時間が経っているのを売っているのだろう。

 ヴェトナムのコーヒーは『バニラ』の香りが炊き込んであって、これがヴェトナムで飲むコーヒーの特徴で、フランスの植民地だったから本来はミルク、砂糖たっぷりのカフェ・オレで飲むようなコーヒーで、私のように何も入れずに飲む人間には非常に濃いが、慣れてチビリチビリとやると味わいも深く、通常のコーヒーが妙に薄味に感じる。


 
author:cebushima, category:閑話休題2013年1月, 22:34
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