- へそ曲がりセブ島暮らし100景 その98 ダンス
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2009.10.12 Mondayイベント会場でダンスのコンテストをしていた。それも日本でいえば高校生位の年齢のグループを対象にしたコンテストだった。こちらでダンスというとディスコダンスやブレークダンスがほとんどで、フィリピン人のリズムとダンス感覚の巧さには舌を巻く所があり、踊りの好きな人々だなとつくづく感じる。普段は恥かしがり屋な人が多いフィリピン人も、ダンスとなると結構、自己主張を上手に表現しているし、テレビなどでは、番組には必ずダンスの場面があって、昼日中から盛り上がっている。
これだけ器用な人々なら、この国が抱える諸問題などいともた易く解決出来るのではと思うが、しょせん、ダンス表現は遊びで、現実的な問題には無力であり、無力であるからこそ身体を動かすダンスに流れるのかも知れない。どこの国にもダンスはあるが、アフリカの人々の踊りを見たら唸らされる。私が住んだ所では、ルンバというか一定のリズムで延々とゆったり踊っていたが、日本人が逆立ちしても敵わなかった。
最近ではアフリカ系アメリカンなどといわれているアメリカの黒人も、顔負け、真っ青になるような見事なダンスを見せてくれる。
踊りの技巧ではなく、アフリカの自然の中にしっくり納まっていて、その存在感に圧倒されるためであろうか。芸は身を助け、フィリピン人は日本に芸能人として認定されて働きに行っているが、実際は酒飲み相手のホステス仕事である事は周知の通りで、その数、昨年は8万5,000件を超えている。これがアメリカから『人身売買国』の要注意国とされた。
今年からこのビザの発給条件が厳しくなり、今年は前年の10分の1にも届かないなどと取り沙汰されている。
日本の行政もアメリカに指摘されてビビったのか、随分極端な事をやり過ぎた。フィリピンでは大量の職を失ったと不評だが、当たり前である。もっとも、フィリピン人の狡すっからさは昔からで、早くもビザ取得のための偽の芸能証明書が売買いされていて、日本とフィリピンのイタチごっこはなくならない。