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空想旅行記2020 第1回 『特急を中心に廻る日本一周 鉄道の旅』 番外  ジャパンレイル・パスの使い方を変えてチョッと寄り道

【ジャパンレイル・パスの有効期間を考えて】

 

 東京を出発して北海道最東端に最北端、東北の日本海側、富山から中部を横断して名古屋、そこから紀伊半島を廻り山陰の鳥取県まで来たのが7日目で、ジャパンレイル・パス有効期間14日間の半分を消化した。

【写真−1 ジャパンレイル・パスの表紙】

 ジャパンレイル・パスを初めて使ったのは写真−1の新幹線全線乗車の旅の時で、この時は7日間有効グリーン席用を使用したが、このパスは今回使っている14日間の他に21日間があり、何れも最初に乗車した日から連続して数える。

 

 そのために途中、何日か滞在し日数を消化してしまうと損な感じがし、そこで、最初に7日間有効を使い、次に何日間か近在で滞在、観光をした後改めて7日間有効パスを購入して使う方法はどうかと考えた。

 これだと、毎日朝早くから遅くまで列車に乗り続ける旅から何日でも休息は取れるし、ここぞと思う名所をゆっくり訪れることも可能になり、このパスは購入してから使い始める日は任意で設定出来るので、こういう中継ぎ方法が可能になる。

 

【写真−2 ジャパンレイル・パスの内側】

 

 支払い料金の面で検討を加えると、グリーン席7日間有効パスは39600円で、これを2回使うとすると79200円になり、今回使っている14日間有効パスは64120円なので、7日間パス×2回より10080円高くなる。

 

 一方、21日間有効パスの方は83390円であり、7日間パス×2回より4190円高いだけである。この数字を見ると最初から21日間有効パスを買ってゆっくり日本を廻った方が良かったかなと思うが、さすがに21日間の連続旅というのは体力的にきつく、1万円少々出費になるが7日間パス×2回使用という線にする。

 

 ということで、最初のジャパンレイル・パス7日間有効の7日目は冒頭に書いたように鳥取県に来ているので、鳥取砂丘を見物した後、山陰本線の米子から境線に乗り換えて境港に行き、その辺りで一泊し次の日に隠岐の島を訪ね、島内でゆっくり過ごすことにする。
 

【鳥取砂丘に鳥取市に唯一残る映画館】

 

【写真−3 観光客の数によって印象も変わる】


 鳥取砂丘はどうしても行きたいという気はないが、鳥取駅からバスで20分くらいの場所にありついでという感じで行くが、砂丘では先年ヴェトナムのオレンジ色の砂丘を見た時には驚いたし、フィリピンでもルソン島北部西海岸の海岸砂丘も印象深かった。

 砂丘ではないが、アフリカの内陸部ザンビアとナミビアの国境近くでヒッチハイクをした時に、ナミビア砂漠から吹いて来る熱風体験は今でも想い出すが、今思うと良くぞそんな辺境まで行ったと感心する。

 隠岐の島に行くのはたまたま旅行の中間に鳥取に入り、そこに隠岐の島があるからで、島旅は昔から好きで、小笠原、伊豆七島、瀬戸内海、奄美諸島の島と足を伸ばしているが日本海側の島には行った経験はない。

 

 7日間有効のジャパンレイル・パス7日目は新大阪−城崎温泉−鳥取−益田となっていて、鳥取から益田間を走る特急『まつかぜ7号』に乗車し米子で下車し、境線に乗り換え隠岐の島行きの船が出る境港着で7日目を終わるとする。


【写真−4 コロナ禍で映画館も大変であったろうしこれからも大変】
 

 それだと鳥取駅着は13:54、その後鳥取砂丘見物に2時間を費やすと鳥取発16:00の快速『鳥取ライナー』に乗り米子着17:42になるが、米子行きの列車に乗る前に鳥取で唯一残る映画館を見に行く。

 

 テレビとインターネットの普及で、映画館は衰退する一方で、映画館のない市町村は当たり前になった。それでも『シネコン』形式で商業施設内に映画館は生まれているが、昔ながらの映画館の雰囲気は捨て難く、各地には火を灯している映画館も残る。

 

 写真−4は鳥取駅北口からすぐのビル内にある『鳥取シネマ』で、昔風の切符売り場が映画館入口懐かしい。この日は『コンフィデンスマンJP プリンセス編』と『今日から俺は!! 劇場版』の最新作2本立てで入場料は1800円だが、小中高生は1000円、シニアは1100円と細かく工夫している。

 

 こういう映画館が時代の流れでボロボロと閉館に追い込まれ、今のコロナ禍で興行は追い打ちを受けて大変であろうが、いつまでも開館して欲しいと、子どもの頃映画館が近所にいくつもあった時代を想い出しながら駅に向かう。

 

【境港から明日は隠岐の島行きのフェリーに乗船】

 

【写真−5 灯台を駅の屋根に乗せたところが港町らしさか】

 

 鳥取駅から快速『鳥取ライナー』に乗り米子に17:42着。米子から18:04境港行き普通列車に乗り換えて、18:50に写真−5の境港駅に到着。この日は境港に宿泊し、境港は漁獲量日本一になったこともある港で、新鮮な魚を食べて明日の隠岐の島行きに備える。

 

 境港は漫画家『水木しげる』の出身地で知られシャッター商店街であった商店街を『水木しげるロード』として再生、記念館も造られているが小生などは往年の東宝の女優『司葉子』の出身地の方が馴染む。

 

 司葉子の本名は庄司で、庄司家というのは鳥取県の大地主で、司は分家の出だが素封家出の楚々たる気品は今の女優にはとても無理な空気で、時代が違うといえばそうなるが、司葉子既に85歳というから昔の面影を思い浮かべていた方が無難か。

 

【写真−6 船旅は先年タイのプーケットへ行って以来か】

 

 隠岐の島へ行くには境港からと松江市の七類港の2つの港から行けるが、写真−6の境港から14:25に出航するフェリー『しらはま丸』に乗船し、隠岐の島の別府港に到着は17:05と2時間半余の航海。

 

 運航するのは『隠岐汽船』という会社で、隠岐航路には3隻のフェリーと1隻の高速艇を持ち、フェリーは何れも2300トンクラスで約20ノットで航海。一方、高速艇は『レインボージェット』と呼ぶ水中翼船で、フェリーの倍の40ノットを出し、航海時間もフェリーの半分。

 

 急いで行くこともないので、行きはフェリー、帰りは高速艇でという計画で隠岐へ向かうことにして、明日の出航は午後遅いので今夜は境港の美味い魚料理を堪能し、ゆっくり朝寝をすることにする。

 


 

author:cebushima, category:空想旅行記2020 第1回 『特急を中心に廻る日本一周 鉄道の旅』, 19:13
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