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ミンダナオ島紀行 ダヴァオ篇 2019 その(12) この時期はドリアンの最盛期

 その日の内にダヴァオ市へ戻るため、ダヒカン・ビーチでは写真を撮っただけでマティ市内に戻る。

 

【写真−1 これを見ると道路の幅が広いことが分かる】

 

 写真−1はその時の車内から見たマティ市内目抜き通りの様子で、東ダヴァオ州の州都、人口16万人を超えるだけあって活気を感じさせる。

 特にフロント・ガラス越し前方に見える小さな車は、最近フィリピン各地で爆発的に増えている三輪自動車で、従来のオートバイに側車を付けたトライシクルをいずれ追い越しそうな勢い。

 この三輪車は元々はイタリア発の車種でインドで生産されていたが、フィリピンでも組み立て生産が始まったのか安価になり、またそれを真似した中国産の三輪車も混じり、デザインのキュートさもあってトライシクルの代替え車になりそうだ。

 

【写真−2 外観の色の具合だけでは食べごろかどうかは分からない】

 

 時間がなかったのでマティ市内を探索することはできずに、荷物を預けてあるホテルに直行するが、途中写真−2のフルーツ・スタンドに立ち寄る。

 

 この時期のミンダナオ島は各種フルーツが出回り、写真−2のスタンドに乗っているのが『ドリアン』で、手前の赤い小さな果実は『ランブータン』。
 

 ドリアンは『果実の王様』といわれるように、その味はチーズに似た濃厚な甘みを持つが、プロパンガス同様の独特の臭いがあってフィリピン人でも好き嫌いがある。


 ドリアンはスイカと同じで外見だけでは熟し具合は分からず、店の人間が刃物で割って熟し具合を見て売っているが、買う側の地元の人間も真剣な眼差しで選んでいる。

 

【写真−3 実の割には食する部分は少ないがたくさん食べる物でもない】

 

 持ち帰ったドリアンをホテルの庭にある小屋で割ったのが写真−3で、臭いは一帯に充満し嫌いな人は鼻をつまむほどで、このため飛行機などの交通機関や公共施設ではドリアンの持ち込みを禁止をしている所もある。

 ドリアンの果肉は大きな種を包むようにあり、そこを食べるが実の大きさに比べて食べられる部分は意外と少ない。

 

 ドリアンを初めて食べたのは1980年代初め頃のミンダナオ島であったが、その臭さには閉口すしたものの、濃厚な味に慣れると気にならなくなり以降平気になった。

 ただし、ドリアンも臭いの弱い品種が栽培されていて、写真のドリアンも以前食べたドリアンの強烈な臭いを感じさせず、その系統なのかとも感じ、野菜でも何でも原種の持つ強さを弱めてしまう品種改良も考えもの。

 写真のドリアンの種の中でとりわけ大きな種3個を選んでセブに持ち帰り、水に漬けていたら1個から根と芽が出て双葉になった状態を見計らって鉢に植え替えた。

 今のところ育っているが、アボガドなどと違ってその成長は遅く、鉢から地植えするまでかなりの時間がかかりそうだし、地植えしても実生からは実を結ぶには5〜6年くらいかかるから先の長い話である。

 セブは台風が来るためかドリアンの樹や他の果樹栽培はあまり聞かないが、ミンダナオ島は台風がほとんど来ないのと、肥沃な土地のためにバナナを始めとした果樹栽培に適しているようで、まだまだ農業の発展余地は高い。

 


 

author:cebushima, category:ミンダナオ島紀行 ダヴァオ篇 2019, 19:07
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