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続々・へそ曲がりセブ島暮らし100景 その15 日本の光景編 (12) 商店街

商店街こ  いろは商店街といって、千住でもにぎやかだった通りである。写真を撮った時は午前中の早い時期なので、シャッターが閉まっていたりして閑散としている。実家の近所にはニコニコ商店街という通りがあって、そこはまだにぎやかな雰囲気が残っている。

   昔の買い物は、『お使い』と称して子どもが買い物に行ったし、どの家庭もその日その日に使う分だけ買うような生活がほとんどだった。
 これは歩いて数分以内に店がそろっているためであるし、今のようにスーパーで何日分もまとめて買う習慣はなかった。
 これが冷蔵庫の普及や、専業主婦が少なくなって買い物に時間をかけられない万事忙しい世の中に変化したので、まとめ買いになった。
 特に今は大型スーパーが進出し、燎原の火のように無味乾燥なコンビニが拡がる社会では、以前のように客と商店主が会話を交わすことで、街の雰囲気が形成されていったなどは夢物語のような時代となってしまった。

   確かに大型スーパーは一通りの物が手に入り便利であるが、いかにも実利だけの機械的な世界であるし、コンビニに到っては出来れば利用したくない思いが強く、便利さだけでは物事は図れない。
 日本中がスーパーとコンビニに侵食されて、人口動態の変化もあって、昔興隆していた商店街が今では『シャッター・商店街』などいう言葉があるように寂れているという。
 千住の昔は、住んでいる人々が働き盛り子沢山の時代があって人と街に活況があったが、今は老人ばかりが住むような街になり驚くほど沈んでしまっている。
 都会でも少子化現象は例外なく及び、小学校はずいぶんと姿を消してしまった。千住はヨーカ堂発祥の地で、今でこそ日本の流通業界の雄であるが、その昔は小さな衣料品店で、子ども心にも雑然とした安いしかも流行っている店とは感じた。ここまで大きくなるとは思っていなかったが企業とは不思議である。

 
author:cebushima, category:続々・へそ曲がりセブ島暮らし100景, 12:15
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続々・へそ曲がりセブ島暮らし100景 その14 日本の光景編 (11) 日光街道
日光街道 道の両側には細長いビルが建ち並んだ国道4号線。昔でいえば日光街道で、この写真は千住新橋の袂にある歩道橋から上野方面を撮っている。今はこのような味気のない国道風景になっているが、私が子どもの頃は写真手前に千住4丁目という都電の終点があり、終点なりに食堂や商店があって賑わいもあったがすっかり寂れている。
 都電は上野を通り水天宮まで行っていた。中学生の時にこの都電通学をしていたが、乗り降りする駅は次の千住2丁目で、交差点からは常磐線の北千住駅に行ける。

   かつては昔風の黒い瓦を乗せた低い建物が続き、荒川放水路が目の前とあって写真の辺りは、釣り道具屋と釣り用の餌などを扱う店が何軒もあったが、今は姿を消している。
 また、写真手前の左側に入ると映画館の『千住東映』があり、ずいぶんと映画館に足を運んだ記憶がある。その頃はまだテレビが主役ではなく、映画の全盛時代でこの映画館で『笛吹き童子』とか『怪人二十面相』などを観た。満員の子どもが少年探偵団の主題歌を照れもなく大声で歌った時代でもあった。

当時は映画館に冷房などなく、しかも黒幕で窓は全部閉め切っていて夏休みに観る映画は暑いのを通り越していた。まだ大気がヒート・ポンプ現象とは遠く、上映後に開け放った窓から入る風は涼しかった。この映画館には井戸水があって、休憩時間に列に並びアルミのコップで飲んだ水は美味かった。この映画館もいつの間にかなくなったが、千住では一番最後まで残った映画館だったようだ。

 片側4車線の道路上を走る車は整然と走っていて、フィリピンのような滅茶苦茶な運転をする国から見ると驚嘆さえする。しかも走る車の速度は相当な速さで、車が疾走している感じが強い。自分勝手に走らせると、結局は効率が悪くなり渋滞を生むという反面教師のような光景である。
author:cebushima, category:続々・へそ曲がりセブ島暮らし100景, 11:23
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続々・へそ曲がりセブ島暮らし100景 その13 日本の光景編 (10) 渋谷の回転寿司屋
渋谷の回転寿司屋 写真の店は妻が日本で勉強していた頃に仲間と通った店で、それも10年以上も前の話である。その時の値段は1皿100円、今回行った時は消費税の5%が上乗せされているだけで105円だった。この10年以上まったく値上げをしていない事になり、最低8皿を食べてくれとはなっているが、日本の商売の凄さを感じさせる。
 もっとも1食800円位の定食はまだまだ都会にはあって、8皿で16個の握り寿司がかなり安いとはいえないかも知れない。10年以上前が100円だったら、当時の1皿100円は高かったといえなくもないが、手軽に寿司を味わえる店として価値はある。
 この店は来日している外国人には有名らしく、店内には毛色の変わった外国人が多い。回転寿司などというと日本では低級な食べ物屋の印象が強いが、香港ではお洒落なレストランになっていて、日本で見かけるチェーン店が進出し、店の前は客が長い列を作って並んでいる光景が普通で、値段もかなり高い。

   回転寿司がいつ頃から始まったのか記憶にないが、登場した頃は画期的な店であったのは間違いない。勿論、食べ物を給餌されているようにぐるぐる回る姿には不評もあっただろうが、1皿100円と定価があるのは、寿司業界の中では斬新であった。つまらぬ能書きなしに安直に寿司を食べられるスタイルが、今の生活様式と思考に合ってたちまち席巻したのも事実である。

   この回転寿司の安さを支えるのは、海外から輸入される寿司ネタであり、昔だったら考えられない魚や貝がネタとして開発されている。実際、鮑だとか、トロ、ウニなど100円で大丈夫なのかと心配するようなネタもあり、正真正銘のネタではなく深く考えない方が良い。
 この店も以前、妻と一緒に行った時には店頭に人が長く並び、店に入るまで大変だったが、この日は簡単に入れた。昔の勢いはなくなったのかも知れない。

author:cebushima, category:続々・へそ曲がりセブ島暮らし100景, 11:02
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