10月31日(水) 晴れ、風なし 閑話休題 《 バンコク・ファランポーン駅のことなど 》
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10月30日(火) 晴れ、微風 閑話休題 《 日本人の職業的責任感について 》
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2012.10.30 Tuesday
何やら難しい書き方だが、最近いくつかこれに関連したニュースがあったので書いてみる。韓国や中国の企業が日本のリストラされた技術屋を破格の待遇で迎えて、技術屋の持つ特許に絡む能力を買い取って技術屋を使い捨てているというニュースがあった。
これが後発ながら韓国や中国の企業が、急成長を遂げている裏事情と書いてあるが、金にさえなれば何でも良いという人間がどこにでも居る話だが、少々うら寂しい話である。
もっともこういったニュースを流す日本にしても、明治期のお雇い外国人の存在を考えると偉そうなことは言えず、歴史は因果、繰り返すということか。
同じ海外ものにイタリアで地震予知の扱いを巡って科学者に対して有罪判決が出て、問題になっている。地震予知は分かっているようで分からない所が多く、競馬、競輪の予想の方がはるかに当たるといわれ、地震予知を出して誤って科学者が罪を問われるようでは中世の『魔女裁判』だと批判の声が高いのはもっともである。
写真は『東電OL殺人事件』の現場アパートそばにあった住所表示だが、この事件は結局、冤罪=でっち上げが確定した。無期懲役で服役していたネパール人には補償金が払われるとはいうものの、失われた時間は金で償えるものではない。この手の冤罪事件では警察、検察、裁判所が全てインチキだったことが明らかになったが、この連中は職業的良心に反したといって反省し、職を辞するような人物は寡聞にして聞かず、『無罪でした』と手続きをして一件落着の厚顔無恥さ。
そういえば最近のネットの『なりすまし』事件なども警察、検察、裁判所がいかに相変わらずインチキをやっているか暴露されたが、連中はネット捜査の難しさにすり替えてでっち上げの反省なし、警察の体質は連綿と岡っ引き時代を引きずり、職業的責任をほっかむりしている。
『東電OL殺人事件』は佐野眞一が著書で冤罪を明らかにし、良質のノンフィクション作家と思っていたが、大阪市長の橋下を取り上げた週刊誌掲載の件を巡っては失望している。文を読んでいないから何とも言えないが、橋下から恫喝されて1回で掲載打ち切りなどみっともなく、ジャーナリストの自殺行為と断言しても良い。
確かに見出しの『ハシシタ 奴の本性』というのは不味い見出しと思うが、この連載記事が何を持って橋下を論評し、人物像を描き出そうとした意図が打ち切りでは闇に葬られたも同様で、今後橋下に対する批判はアンタッチャブル扱いになってしまうと記事を作った側は思い至らないのだろうか。
佐野眞一はこの一連の流れの中で『全て編集部に聞いてくれ』と意見を表明していないが、どう見ても逃げているとしか見えず、ジャーナリストしての責任の所在を述べるべきではないか。
橋下といえば都知事だった石原のことも書くが、この人物は芥川賞を取った時から連綿と中身のない意表を突く人生を送ってきたことが今回の辞任劇で良く分かる。いつも中途半端な行動ながら、これを支持する人間が多いことにもいかにも刹那的な今風に合っているのだろう。どうも石原の言動、行動は『老人性アルツハイマー』の症状の一つと感じるが、科学的に説明してくれる人物は居ないのだろうか。
石原のように手段を選ばず何でも『勝てば』過去の責任は構わないでは『子どもに示しがつかない』という言葉も死語となる。日本の政治が駄目になったのは石原のようなハッタリ、見栄えだけで政治に進出した人物達に、浮ついた期待感ばかりを持ち上げるマスコミと投票する選挙民が増えたことと関係があり、これはフィリピンの政治屋が世襲ばかりという状況とどこか似ている。
10月29日(月) 晴れ、軽風 閑話休題 《 ヴェトナムの鉄道旅行 》
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2012.10.29 Monday
年末・年始の休みを利用して、カンボジアとヴェトナムの旅行を計画している。
フィリピンに『セブ・パシフィック』航空という後発の低価格航空があって、この会社は伝統あるフィリピン航空を追い上げ、今も盛んに路線を増設している。
特に近隣国際線の開設は顕著で、変わった所ではマニラーシェムリアップ(カンボジア)間に直行便を週2便運航している。
シェムリアップはアンコール遺跡で有名な観光地だが、フィリピン人が観光で遺跡見物に大挙して押しかけるとは思えないから、不思議な路線に感じる。
シェムリアップには10年位前に行ったことがあって、その当時、どこもかしこもホテル建設だらけで、カンボジアは英語の通じない国だから、英語の話せるフィリピン人が現地のホテルでかなり働いているためかなどと想像する。
いわば他にもあるOFW=フィリピン人海外就労者用航空路線かも知れず、こういった路線は香港便やサウジアラビア便などが該当し、例えばサウジアラビアなど年間100万人以上のフィリピン人が就労のために空路移動するからドル箱路線ともなっている。
話が飛びそうなので戻すが、妻はアンコールワットを知らないのでこのマニラーシェムリアップ便を利用して行くことにした。10年前の私の場合、ラオスでヴィザを取得したが、今回ヴィザのことを調べたら妻は不要、私の場合は空港でヴィザを取るかネットで取る必要がある。
ヴェトナムの方は妻不要、私も不要だったが、2000年にヴェトナムを旅行した時、妻はヴィザ不要、私は必要でマニラの旅行社を通じて取得したから少し変わった。
力の弱いとされるフィリピン・パスポートのヴィザが東南アジアでは強いのは『ASEAN』加盟国間でヴィザ免除の協定をしているためで、この10年の間に東南アジアの国同士のつながりは深まり、アジアの大国を自認していた日本はいよいよ置いてけぼりになりそうである。
ヴェトナムではホーチミンからハノイまで途中下車しながら鉄道で北上することにした。前回のヴェトナム旅行も鉄道乗車をしたかったが、時間が取れず止めてせめてとサイゴン駅まで見に行ったから、今回はその雪辱戦になる。
ホーチミンからハノイまで1726km、177駅あるそうだが直行しても40時間近くかかり、車中2泊は必要だから急ぐ旅には向いてないし、料金も飛行機を利用した方が安い。それでも鉄道の旅は何とも言えない面白さがある。
写真は3年前に乗車したマレイ鉄道車内の様子で、この時はクアラルンプールからバンコクまで途中下車しながら利用したが、こういう車内の何気ない様子が何ともいえずに楽しい。今度の旅ではシェムリアップの後にやはりカンボジアの鉄道乗車を考えたが、鉄道はあってもかなり不便で時間的余裕がないと乗車は無理と分かり、次の楽しみにしておく。
なお、ハノイからはまた同じ航空会社でマニラに戻るから便利といえば便利、セブからマニラに出る方が面倒臭い位である。