RSS | ATOM | SEARCH
9月28日(金) 曇り時々晴れ 風なし 閑話休題 《 最近の日本の政治を見る 》
 自民党の総裁に安倍が復活した。2006年に安倍が首相に選ばれた時、私は東京に向かう高速バスのテレビで知ったから時間的な印象は強いが、安倍に対してはこれが戦後の6・3・34制の教育を受けた人間とは思えない戦前の亡霊のような人物と思った。

 『妖怪』といわれた岸信介のさすがの孫と評価する者もいるが、安倍は岸よりも人物、能力は何段も劣る。

 今回の自民党総裁選はいかにも小粒、何よりも世襲議員ばかりの総裁候補者で、党が駄目になったのは政治屋稼業の中で近親相姦を繰り返した結果だから、この数年間の野党暮らしも何にも役に立っていない証明のようだ。

 一方の民主党もこれほどの惨状になるとは誰も予測出来ず、当初から民主党政権をぶっ潰すと宣言した産経だけがほくそ笑んでいることだろう。今の野田など民主党より自民党の人間といっても良く、消費税といい、尖閣、竹島の対応など自民党歴代首相も出来ない事をやって、自民党のスパイ、回し者に見える。

 どだい、民主党そのものが自民党から社会党まで含んだ野合政党だから、右に行ったり左に行ったりの迷走は初めから分かっていたことだ。それにしても尖閣の中国側の対応というのは酷いものだが、こんなことは中国を少しでも知るものならトコトンやられるのが当たり前で、日本の外務省は中国相手に本当に外交をやっていたのか疑わせる。

 こういった既成政党の間隙を縫って大阪の橋下の党に人気があるらしい。あれはAKB48と同じ宣伝戦略で政治を弄ぶ連中で、もしかすると同じ広告会社が関わっているのではないか。勿論、変革、改造結構なことだが、足元の大阪はどう変わったのか伝わってこないし、マスコミ、支持する人間も浮かれて忘れているのではないか。

 橋下は弱い者叩きで世間の喝采を浴びのし上がったが、元々は自民党右派のスタンスで口から出まかせ、弁が立つだけで最近では『うどん屋の釜=湯だけ』が見透かされて人気は下降しているという。人気などは頂点があれば後は下がるだけだから、当然の成り行きである。

 こうやって記述しても正に遠吠えでしかないが、少なくても日本の人口は将来8000万人位になるのは分かっていて、これに対応したグランド・デザインが全く日本の政治、経済、あらゆる層で見られないことが不思議である。相変わらず過去の成長を夢見ていて、これから縮んで行く未来社会に全く備えがなく、例えば電力など今の半分位の消費量になるから、原発はもとより無意味な道路、箱物投資は必要なくなる。

 今、数十兆円もの巨費を投じている東北関連復興事業でも、確実に東北の人口は半分以下になるのだからその見立てで事業を進めているとは思えず、巨額の復興資金の分捕り合いで終始しているとしか見えない。

 小松左京の日本沈没は自然災害から書き起こされているが、やがて来る日本の没落は人災で、いかに軟着陸させるかが政治の役目だと思うが。あんな呆けた顔の政治屋連中には無理な話か。

【写真はセブ島近くのオランゴ島の船着き場。ここには領土問題などない】




 
author:cebushima, category:閑話休題2012年9月, 20:50
-, trackbacks(0), pookmark
9月27日(木) 曇り、微風 閑話休題 《 当たり前に開封される郵便物 》

 日本のとある出版社が発行するマガジンへ2ページに渡って執筆したが、先日そのマガジンが献本で3冊送られてきた。掲載写真はその封筒の裏側になり、ガムテープで上部が無造作に張り付けられている。

 丸い青のスタンプは配達した地元郵便局の物で、スタンプの上にガムテープが張られているから、開封後に押したものではないことが分かる。

 このように郵便物を開封する行為は、フィリピンでは当たり前で驚くことではないが気持ちの良い物ではない。

 以前は郵便物を開封した時は規定に従って開封、検査をした旨のスタンプが押されていたと思うが、そんなものはどこにもなく、郵便業務に携わる者が日本からくる郵便物はお宝『何か金目の物でも入っている』のではと、開けた様子が見て取れる。

 私の妻も日本から送ってもらった証明書が郵便局で盗まれて届かなかったことがあるし、私の方も気が付かずに消えてしまった郵便物はあることだろう。フィリピンの郵便制度はまだ家々に配達するからマシな国だが、信用度に置いては非常に落ちる。

 重要な書類は国際宅配にしか任せられず、フィリピンでは郵便物は相手側に必ず着く、あるいは来ることを当てにしない方が良く、せいぜいクリスマスカードといった他愛ない物だけである。

 1、2カ月前だったかマニラの郵便局で郵便物から常習的、組織的に金品を抜き取る事件が報道された。こういった話は昔からあって、今回発覚したのは局内に仕掛けた監視カメラに犯行の様子が写っていたためで、一部始終暴露された。

 そういった動かぬ証拠があるのに犯行を重ねたグループやそれを監督する上層部が処分された話が伝わってこないから、フィリピン御得意の有耶無耶状態、今後も同じような犯罪は続くことであろう。

 こういった話は枚挙に暇がなく、この間はマニラ国際空港第3ターミナルの荷物検査をする係員の8割以上が窃盗容疑で大量処分された。これは搭乗客のX線検査時に係員同士が組んで、搭乗客に再検査といって別の場所に呼んで注意をそらさせている間に、同じく検査を受けようとした貴重品入りの手荷物から現金や貴重品を抜き取っていた。

 搭乗前の慌ただしさだから少しぐらいの現金を抜かれていてもおかしいなーと思う程度で機上の人となるから、この連中のやることは知能犯でもある。

 フィリピンは特に警官、役人は要注意、最も信頼のおけない連中で、悪事を働く理由に給料が安いためと当人たちの言い訳、あるいはマスコミなども挙げるが、貧乏人=犯罪者の偏見と同じで、個々のモラルの問題である。

 犯罪をしても神に祈って許しを請えばチャラになるフィリピン流カトリックの教えがあるためともいうが、難しく考えずにこういう国だと思って慣れることが一番である。


author:cebushima, category:閑話休題2012年9月, 17:18
-, trackbacks(0), pookmark
9月26日(水) 曇り、風なし 閑話休題 《 モーリシャスを想い出す 》
 古いスライド・フィルムを整理している中に、『モーリシャス』のコマがあった。すっかり退色しているがその想い出を書いてみたい。モーリシャスには過去2回行っているが、確か最初は1989年、アフリカ内陸部に2年住んで、日本へ一時帰国する時に立ち寄った。

 この時はモーリシャスからシンガポール、インドネシア、タイを経由して日本に向かったが、アフリカ内陸部からモーリシャスまで夜間の直行便が飛んでいて、眠っている間に島の上空に差し掛かった。

 2
年ぶりに見る海で、窓に顔をくっつけて食い入るように眺め、飛行場に降りると潮の香りが鼻を刺激し、胸一杯に空気を吸い込んだ。

 モーリシャスでは、三食付き、アクティビティー全て無料のヨーロッパからの老人が多い、高級なリゾート・ホテルに次便の都合で12日泊まっているが、値段は安かったようだ。

 掲載写真は退色著しいが首都ポート・ルイスから南の方に行った所で撮ったと思うが、詳しいことは忘れた。この時、飛行場で客引きされたインド系の人物の白タクを利用し、一緒に島内一周をした時に撮ったのであろう。

 モーリシャスはインド系住民が多く、最近の人口統計でも70%近くがインド系、クレオールと呼ぶ先住民との混血が27%、中国系とフランス系が数%という構成になっている。インド系はアフリカでもそうだが、商業などの経済活動は強く、アフリカの町の大きな商店のほとんどはインド人がやっていて『印僑』などと、中国系の『華僑』と同じように呼ばれている。

 ここで薀蓄を書くと国籍をその国に変えた中国系が『華人』、国籍は中国系のまま海外に住む者を『華僑』と区別するが、こういった区別も曖昧になっていて、国籍を簡単に買える国が増えていることを考えると、区別などどうでも良いことなのだろう。

 モーリシャスにインド系が多いのはその昔、サトウキビ栽培の労働者としてインドから貧民を入れたのが始まりで、これはハワイにフィリピン系が多いのと同じ経緯で、いうなれば奴隷同然の身から起こした成功者といって良いだろう。

 そういえば、モーリシャスの数多い浜に建つ邸宅は、これらインド系の成功者の別荘だと一緒に回った運転手がいっていたが、フィリピンも同様で金持ちは海辺に家を構える習性があるようだ。

 2
度目のモーリシャス行はその翌年、日本に帰国する時で、その時はナイロビから入って数日滞在、予定にはなかったマダガスカルに行きたくなって、モーリシャスでヴィザを得てマダガスカルに行く。マダガスカルでは鉄道に乗り、その後はフランス領のラ・ユニオン島、セイシェルとインド洋の島々を転々し、シンガポール、タイを経て日本に帰った。

 モーリシャスのスライドが出てきたから、そういったインド洋の島々のスライドがあっても良いが、その内出てくるだろう。


author:cebushima, category:閑話休題2012年9月, 19:41
-, trackbacks(0), pookmark