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5月31日(木) 曇り一時雨、風なし 閑話休題 《 フィリピンのオリンピック熱 》
 8月からイギリス・ロンドンでオリンピックが開かれる。前回は北京だったかなという程度で私など全く関心がない。

 日本はオリンピック好きで競技者などそれ一筋、メダルを獲ることしか考えていなく、頭の空っぽさをますます補完、勝手に英雄ぶってくれというだけである。

 東京都知事の石原がオリンピック誘致を叫んでいるが、肝心の都民が冷めていて、業を煮やした石原はオリンピックに燃えない都民は馬鹿だと言い出す始末、馬鹿なのは二枚舌、脳軟化症状発言の目立つ注目を浴びたい石原とそれに使嗾されるJOC以下競技団体の連中ではないか。

 もう東京オリンピック時のような熱は日本人には向いていないと知るべきで、そんなものに税金を投入しないで、参加したかったら石原が尖閣諸島で目論んだ有志の募金で行くべきではないか。

 さて、写真はセブのモールのホールに下げられた宣伝幕で、よく見るとこれはロンドン・オリンピックの広告と分かる。こういった物がオリンピック前にフィリピンで宣伝されるのは多分珍しく、オリンピックにほとんど興味がない、知らないフィリピンでは写真に残したい光景である。

 過去のオリンピックでフィリピン人は少しながらメダルを獲っていて、確か水泳では唯一の金メダルを獲ったフィリピン人がいた記憶を持つし、ボクシングなどはかなりメダルを獲った。

 もっとも水泳で金メダルを獲ったフィリピン人はアメリカで訓練していて、フィリピンとはほとんど関係なく、そういった金に飽かせた練習の出来るいわゆる金持ちの出だったので、フィリピン人の人口には膾炙せず、忘れられた存在になっている。

 そういえば日本の猫なんとかというお笑い芸人がカンボジア国籍を取ってマラソン出場を試み、いったんは代表になったが横槍が入って代表の夢は消えた出来事があった。理由は1年以上の居住実績がないためとのことだが、いまさら国籍がどうのこうのというオリンピック委員会の考えは既に時代遅れ。

 大体、国別に競わせているからこういった話が出てくるわけで、一切そういったことはなくし、個人同士の戦いにすればスッキリする。

 いつからか知らないが優勝者が国旗を持ってフィールドを走ったりする行為が今は露骨に目立つ。国がスポンサーだから信条に関係なくやっているのだろうが、そういった無自覚さが競技者の低レベルさを象徴し、あんなみっともないことは止めた方が良い。

 その昔、オリンピックの表彰台で拳を突きだして抗議をしたアメリカの黒人選手があった。さんざん叩かれたがその時代のアメリカのあり方を見れば当然の行為で、称賛できる英雄だった。

 今はそういった骨のある選手は皆無、これが頭の空っぽな連中の競技大会=オリンピックと見る
ゆえんでもあり、同情的に書くならば、競技で食っている自己の境遇を考えれば主張も何も、動く広告塔に徹するしかないのだろう。




 
author:cebushima, category:閑話休題2012年5月, 21:04
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5月18日(金) 曇り、風なし 閑話休題 《 日本の原子力発電と電気のトリック 》

 日本から持ってきたプリンターを長いこと仕舞い込んでいて、使う必要があって電源アダプターを見たら100ボルトの日本仕様だった。

 フィリピンの電圧は220ボルトなのでトランスホーマーが必要となり、これも長いこと使わなかった写真のトランスホーマーを出した。

 このように国によって電圧やコンセントの形状が違うのは承知しているが、グローバル化などと騒いでいる割にはこういった身近な所では案外と不便な所が多い。

 電気は今の時代に必要、その恩恵は計り知れないものはあるが、昨年の東京電力福島第一原子力発電所が地震と津波で不能になってから安直に享受していた『電気』を考えなければいけない時代になった。

 福島原発=東電のみっともなさは電力を生産し売っていた企業が、地震で外部電源の送電線を倒され、緊急時に備えていた電源喪失で不能になったことで、これほど漫画チックなシーンはなく、しかも東電を含めて電力業界全体がこの事態を学ばず相変わらず横柄、反省していない姿が醜く、普通の会社ならとっくに潰れている。

 日本では稼働していた原発が全て停止し『原発発電ゼロ』、これから今夏の電力不足を騒いでいたが、電力会社が煽った危機的な状況はあり得ず、いつの間にかと言いようがない54基もある日本の原発の役割はほとんど意味を失った。

 それに対して電力総量の不足とマスコミは同じく電力会社と一緒に報じていたが、電力消費は1日中ピークが続くわけではなく、昼間のほんのわずかな時間に総量を超すだけで、その時電気を使わなければ問題がなく、政府や電力会社の数字のトリックに騙されてはいけない。

 電気というと現代人は何やら大事な物と思い込まされているが、実は震災以降に電気は余剰生産品と分かってしまったので、一番電力会社は慌てているのではないか。電力会社に乗せられて無駄な電気を買わされ、使わせられたのが現代の日本人で、こんな馬鹿な消費者だったのかと日本人は学んだだけでも価値はある。

 電力会社が『節電』のお願いをする姿も醜く、自社で作った生産品を使わないで下さいという、資本主義社会ではおかしな企業姿勢が罷り通っていた。それでも関西電力など原発を稼働させたくいろいろ策を弄していたが、関電が原発偏重に設備をしていた結果であって、企業として戦略を誤ったとの認識と反省が聞こえてこないのも問題である。

 また、原発立地自治体やそれに連なる関係団体が、簡単に再稼働を容認している動きなど醜い。電力会社に地元の経済、雇用が丸呑みされてしまった現実は気の毒に思うしかないが、原発に魂を売るような考えは危険で、経済と安全を天秤にかけたら誰しも古い技術に成り下がった原発など要らないと思うのではないか。

 原発を単なる工業設備事故と見ても、原発は万年に渡って被害を残し復旧できない点など、取り返すことのできない事故だと現在も進行中である。今の日本の子どもたちが『私は大きくなって子どもを産めるの』などと聞くような社会は空恐ろしいではないか。




 
author:cebushima, category:閑話休題2012年5月, 19:35
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5月16日(水) 曇り、軽風 閑話休題 《 ラオス産のコーヒーの味 》
 買い置きの豆がなくなって買いに行くまで臨時に飲もうと思って、冷凍庫に入れてあった、写真のコーヒーを飲むことにした。これは日本に行った時に、知人からもらったものでラオス産のコーヒーである。

 コーヒーの産地はブラジルが有名で、2009年という少々古い資料を見ると全世界の生産量の3分の1近くがブラジル産となっていて、その次に意外な感じでヴェトナムが15.1%を占め、次もアジアのインドネシアが9.6%の生産量を誇る。

 コーヒー豆生産は赤道の上下、南緯と北緯25度に該当する『コーヒーベルト』で栽培されているからアジアで栽培されていて当たり前で、フィリピンも『バタンガス・コーヒー』と呼ばれるコーヒーを産出しているが、これはほとんどがインスタント・コーヒー原料に回っている。

 このラオス・コーヒーだが、ラオスの輸出農産物の最大品目になっていて、多分、隣国のヴェトナムにでも持って行っているのではないか。ヴェトナムには10年以上前に訪れたことがあって、彼の地産のコーヒーを味わっている。

 ヴェトナムのコーヒーの淹れ方は独特で、底に細かい穴が開けられたアルミ製の容器にコーヒー粉を入れてカップの上に乗せお湯を注いで濾過するやり方で、簡単ではあるがあまり美味いコーヒーの淹れ方ではない。

 これに砂糖とコンデンスミルクをたっぷり入れて飲むからコーヒー飲料と考えれば良いが、私のようにそのまま飲む人間には味も素っ気もない味になる。その安っぽいアルミ製のコーヒー抽出容器をお土産に買って、しばらくこれもヴェトナムの市場で買った豆を挽いてヴェトナム風に飲んでいたが、やはりこの淹れ方は不味くてこの容器はお蔵入りになった。

 ラオスには3度行っていて多くの現地コーヒーを飲んだ。その中で印象的なのは首都ヴィエンチャン郊外の大衆食堂で昼食後、店先でコーヒーを淹れているので試しに頼んだら、これがネルのドリップ方式でたっぷりの粉を使っていた。出てきたコーヒーは砂糖とコンデンスミルクが入っているが、飲んでみるとその濃厚な味にはびっくり、非常に美味いコーヒーだった。

 さて、写真のコーヒーを淹れてみるが、我が家のコーヒーの淹れ方は紙ペーパーを使うドリップ式で、日本の100円ショップで買った100枚入りを使っているから、ペーパーならどこどこのメーカーなどと拘る人には目をむく大雑把さである。このフィルターペーパーも今でこそセブでも手に入るようになったが、少し前は手に入らなくて、たまに意外なスーパーに出現して手に入れる始末だった。

 今回のラオス・コーヒーの味だが、既に粉になっているから香りもなく、ピンと来る味ではなかった。フィリピンには豆から淹れるコーヒー店はずいぶん出来たが、どれも機械任せのいい加減な味で、これだったら自家焙煎して丁寧に手で一杯一杯コーヒーを淹れる店を自分で作ってみようかなどと考えたりする。


 
author:cebushima, category:閑話休題2012年5月, 20:55
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