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3月31日(木) 晴れ、軽風 閑話休題 《 今年の個人的な花見考 》
今年の花見考 例年この時期は日本へ花見に行っていた。年明けから桜の開花予想を楽しみにしていたが、平成大震災でその気は失せた。

 震災ニュースに気を取られている内に各地の開花が伝えられ、靖国神社にある桜も開花した。(写真は靖国神社境内で見た花市)

 桜は温暖化の影響で昔より早めの開花になっているが、今年は数日遅れとなった。被災地に無情にも降り注ぐ雪の様子を見ると開花も遅くなるかなと感じた。

 被災地にも桜の並木や名所はあっただろうが、津波でどうなったのだろうか。浜辺の防風林同様、津波に襲われて幹ごと流されてしまったのか、あるいは被災にめげず花を開き、将来の見えない被災した人々を元気づけるのか、もう少したてば分かるだろう。

 福島原発の半径30キロ内の住民は避難したが、人間は着のみ着のままで退避できても、かの地には馬や牛の家畜、鶏も飼っていただろうしそういった動物は餌を絶たれて死んでいるだろう。

 そういった報道はマスコミも避けているようだが、福島原発も酷いことを強いるものだ。避難所には犬や猫のペットと共に避難した人も多いが、動物の嫌いな人も居て避難所での同居には問題もあるようだ。

 それでも、こういった時にこそペットの存在は人間にとって大きく、人間と共に助かった命を大切にしたい。阪神大震災の時はペットに対するシェルターがボランティアによって起ち上げられたと聞くが、今回の震災は阪神大震災のスケールでは及ばないことも多く、どうなるだろうか。

 桜の話題に戻るが、毎年足を運ぶ上野公園では宴会禁止、節電の影響もあってぼんぼりも自粛するという。宴会で馬鹿騒ぎするのは確かにそぐわないが、夜桜用のぼんぼり位は良いのでは思う。

 手元にある地図帳には福島第1原発が印字されていて、そこを中心に避難地域を半径50キロに拡大すると、西部側に三春町が含まれる。

 三春町は郷土玩具の『三春駒』で知られるが日本三大巨桜の一つ『滝桜』がある所でも有名である。この桜は紅枝垂れ桜の種類で樹齢1,000年以上、まだ写真でしか見たことはないが滝のように花が咲き誇る様子は名前に恥じない。

 この滝桜にはメールマガジンがあって、私も申し込んでいて時々送信してくる。長い冬を耐えて春を迎える矢先の地震で滝桜どころではなくなったのか動きはない。

 町に原発地域の人々が避難してきて受け入れているのでそれどころではないのだろう。しかし、日本中で桜を安心して愛でられるその日が早くくるように願いたい。
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author:cebushima, category:閑話休題2011年3月, 08:58
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3月30日(水) 晴れ、微風 閑話休題 《 セブ島北端の地は原発に最適 》
農地 今時、原発の最適地などという文章を書く人物はいないだろうが、原発推進派の今回の原発事故に対して反論がないのが不思議だ。

 あれだけ夢のようなことをいって論陣を張り、金儲けをしただけで自民党、それに群がった企業、学者も腹を切って済むものではない。

 早速、原発に代わる電気エネルギーと騒いでいるが、風力にしろ太陽光発電にしろ新たな金儲けの発想でしかなく、いい加減に電気など限度があると心した生活を目指す必要がある。

 あれが駄目だからこちらを選ぶのは文明の自転車操業と変わらず、科学の万能神話から離れられていない。

 週末から週初めにかけてセブ島北端に出かけた。この地に妻の一族が腐るほど土地をあちらこちらに持っていて、その固定資産税を払うためである。(写真はその一つ、2,000坪くらい。向こうに見える建物は学校)
 
 この時期はフィリピンの役所の税金徴収の書き入れ時で、各種許認可事項の更新なども同時に行われる。いわゆる所得税などまともに捕捉できないこの国はこういった固定した財産から徴収するのが一番手っ取り早いようだ。

 もっとも田舎の土地の固定資産税など日本人から見れば驚くような低額で、3,000坪位の農地が数千円で済んでしまう。その位の額でないと土地を耕す農民が維持しきれなくなってしまうためであろう。

 役所を3ヶ所も回ったが、払い込み通知は郵送で来るので、わざわざ土地所在地まで出かける手間を考えると『銀行振り込み』で良いと思うが、あまりそういう発想はないようだ。

 さて表題の原発適地の話になるが、セブ島は中央に500800m程度の山塊が連なり、平地は少ない島である。ところが北部に行くとサトウキビ畑が広がる平地があり、今が刈り入れの季節で刈り取る労働者の姿を大勢見かける。

 サトウキビでは隣のネグロス島が一時、『飢餓の島』と騒がれた時もあったが今どうなっているのだろうか。単種栽培地の搾取構造は変わっていないであろう。

 ともかくセブ島北端の地はセブの中でも貧しい地域で、少し良い家に住んでいるなと見えるのはほとんどが一家からOFW(フィリピン人海外就労者)を出している。

 この地は穏やかな海に近く、岩盤はサンゴ礁が隆起しているから強固、地震も津波も火山もなく、まさに原発には打ってつけの地である。

 日本の原発は全部過疎地に自民党と電力業界が札束で住民と役所の面を張って建設したが、セブのこの地も金で面を張れば誘致されるのではないか。

 と書くが私は原発、電気要らない人間だからお間違いなく。
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author:cebushima, category:閑話休題2011年3月, 12:22
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3月29日(火) 晴れ、軽風 2日休んだ後の閑話休題 《 セブ州選出の議員をこき下ろす 》
セブ選出議員の投票行動 セブ州の人口は現在約400万人、この州を北から南へ区分けして下院議員が9人居る。

 掲載写真はこの間、行政監察院院長を弾劾裁判にかけるかどうかのセブ州選出議員の賛成(イエス)、反対(ノー)の区分けで、見事に分かれている。

 行政監察院というのは政府の汚職問題を扱う役所で、その院長は最高裁長官と同じように大統領の任命で、かつ任命者の大統領からは罷免されない特権を持っている。

 罷免する時は下院の弾劾決議と上院による弾劾裁判が必要で簡単には首に出来ない役職である。これが321日の下院議会で賛成210対反対47棄権4の圧倒的な差で可決されてしまった。

 アキノ政権としてはアロヨの悪事を叩くことで点数を上げたく、アロヨ任命の行政監察院長、最高裁長官を弾劾で首にして、アロヨの本丸に迫る戦術で動いている。

 セブの議員で反対票を投じたのはアロヨ政権下の与党に属し、その当時は我が世の春を謳歌していた人物達で、上から2番目のガルシアはその領袖である。ガルシアは80をいくつも超える老体なのにセブ州知事を3期続けた後、娘に知事の座を渡して下院議員となった。その下のガルシアは息子で政治屋稼業は大繁盛。

 下から2番目のオスメーニャは前のセブ市長、3期やって癌で引退と騒がれていたのにチャッカリ下院議員になった。一族には戦時中のドサクサにマッカーサーの太鼓持ちをやってフィリピン大統領になった者が居る。それがヴィサヤ人の自慢にもなるが選挙で選ばれていないと評価は分かれる。

 先のガルシア家とオスメーニャ家、縁戚関係もありセブの政治を壟断する一族だが、フィリピン中、どこも同じでセブだけの話ではない。写真を撮った新聞はセブで一番読まれている英字新聞になり、これもガルシア家の本来の稼業でマスコミ、政治を牛耳る良くある手であり始末が悪い。セブ州知事の娘が3期目で、失政が目立っても奥歯に物の詰まった記事しか書かず八百長同様である。

 1番上の議員は大学を持っていて議員歴は長く、やはり政治屋稼業。4番目の議員はセブ島北端が選挙区で対立候補がアキノ陣営。その対立候補も息子は市長でどっちもどっちの政治屋。

 5番目はフィリピン最大の日系企業があるセブ島中部が地盤で、一族で市長以下要職を独占し、城下町と変わらない。6番目は私の家の近所に住み、新議員だが富豪一族出。

 7番目は国際空港のあるマクタン島が地盤、なぜ棄権したか分からないが、3期市長をやって下院へ、その身代わりに妻を市長の座にする使い古された手を使った。

 1番下はまだ若いが、父親が3期続けたので娘が地盤を受け継いで立候補、これも使い古された手。一番悪いのは一票を投じる有権者だが、どっちもどっちの関係で永遠に良くならない。

 弾劾裁判に対する全体の動向だがアキノ与党側に立つ者が賛成、アロヨ野党側に立つ者が反対となるが、賛成票を投じたオスメーニャなどアロヨの大統領就任式をセブでやった時出迎えて100%支持していた人物だが今や反アロヨ側に立つ。フィリピン政界は伝統的に裏切りの社会だから驚くことではない。
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author:cebushima, category:閑話休題2011年3月, 18:11
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