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12月31日(金) 曇り、微風 閑話休題 《 2010年の大晦日に 》
上野の山からのスカイツリー 東京は初雪が降ったそうで、気温は5度前後、正月を迎えるに相応しい寒さとなった。

 ここセブはぼんやりとした天候で、気温26度、年の瀬といいながら特に変わった様子はない。

 もっともこれが夜に近づくに連れて各所で花火が始まり、炸裂音と喧騒、煙の中で新たな年に変わる。

 年中行事とはいえ、飼い犬が音に恐れて逃げ回るから犬にとっては受難の日になる。

 毎年毎年花火の事故が多く、ずいぶん注意が呼びかけられているが、改まらないのがフィリピン人で花火による負傷者は既に昨年より増加している。

 特に子どもに花火を扱わせて負傷するなどこの国の大人の駄目さが良く分かる。花火に限らず火を扱うことは子ども時代にはきつく言われて育ったが、それはどこの国でも同じと思うが。

 この間、一週間ほど日本に行っていたが、それほど気温は低くなくて良かったが、さすがに吹きつのる風は冷たく震え上がる。

 成田から東京へ向かう電車内でいつものように乗客を観察するが、相変わらず沈んだ表情で携帯電話に向かっている。

 今年は色々な携帯端末が出て電子書籍も話題になったが、やっていることはゲームでその呆けた顔がこの国の絶望的な未来を示しているのを感じる。

 日本は少子老齢化時代に入ったが、少子老齢化を日本再生のチャンスと見る人は少なく、相変わらず政治も、それを生んでいる国民も貧しい。

 日本の人口は多過ぎて8,000万人位が最適という見方もあって、今まで膨張するしかなかった成長論に対して見直す必要が出ている。日本はあのバブル期が絶頂でそれ以降は下降に入ったことを認めないと、全ては始まらない。

 どんな文明でも最盛期を持てばあとは滅びに向かう。それをいかに緩やかに下降線を保つかと割り切らないと、昔の夢よもう一度になっておかしな時代が続く。

 写真は上野の山から撮ったスカイツリーだが、こういった建造物が今の時代に出来るのも『バベルの塔』を思い出す。

 東京タワーは日本の高度成長の遺物となり、スカイツリーは日本沈没の遺物となるのではないか。

 年の暮れにつまらぬ文を書き連ねたが、このフィリピンは当分は大丈夫だろう。ただ、遅れて付いているだけの国だからどうなるやら。
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author:cebushima, category:閑話休題2010年12月, 10:30
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12月30日(木) 曇り、にわか雨 閑話休題 《 運転免許証更新に見るフィリピン事情 》
モール内の免許証更新場 フィリピンの運転免許証は誕生日を基準に3年ごとの更新を行う。

 私の免許証が失効していたので、この年末に更新手続きを取った。

 日本の免許証はもう20年位失効しているが、日本で運転する時はこちらで国際免許証を取って使うから問題はない。

 フィリピンの免許証取得は日本と比べて簡単で、私が初めてセブで免許証を取ったその昔は、ワインを一本担当者に持って行って目の前で作ってくれた。今はこんな手は使えず、それなりに体系化された。

 写真はセブの一番大きいモール内にある更新場所で、それなりに利用者サービスを考えているが6年前にここで手続きしようと行ったら機械の故障で出来なかった。

 今回はもうそんなことはないと思って行ったら、やはり回線の不備とやらで手続きが出来なかった。しかも朝一番で2日も足を運んだのにである。

 回線が不調というのは口実で、クリスマスの酒が残って職場を放棄しているのではないかと勘繰るような対応ぶりで、この国は相変わらず駄目な国と思う。

 結局、他の更新場へ行くため書類を返してもらうが、この返し方も全くドタバタ、こういったトラブルはしょっちゅうある国だから、それなりに対処法を持っていると考えるのは間違いで、ただ混乱に輪をかけただけ段取りとか危機管理などこの国の辞書には載っていない。

 他の更新場にはスレスレで間に合い、正午から5時まで延々待たされてようやく新しい免許証を手に出来た。

 この無意味な待ち時間に無謀運転の事故映画など見せたら、少しはフィリピン人の運転マナーも改まるのではと思うのは、まだフィリピン人根性を知らずの私の甘さか。

 即日で免許証を手にするからまだ良いかと思う心がこの国の進歩をスポイルするのだが、以前はカード式免許証を手にするのに半年くらいかかった。受取証で運転が出来るから実害はないが、いつ出たかと時々確かめに更新場に行かなければならない無駄が生じる。

 さて、免許証発行料金は500ペソ(1,000円)少々、日本で更新にいくらかかるか知らないがはるかに安いことは確かである。

 日本の自動車免許制度は警察以下、民官ぐるみの天下り事業でそのインチキぶりは指摘されているが改まらない。

 フィリピンも形骸化した尿検査とか医師のチェックがあって、こちらの方の料金の方が免許証発行料金よりも高いから妙で、これもおいしい利権の一つになる。

 今年もフィリピンのことをだいぶ腐し、批判した報いでも受けたかと思った免許証更新の一件であった。
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author:cebushima, category:閑話休題2010年12月, 09:48
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12月29日(水) 曇り、微風 閑話休題 《 2010年フィリピン重大ニュース 》
遺骨収集NPO事務局長倉田宇山 フィリピンのこの一年間の動きを丹念に追う気もなく、思いつくまま列記する。

 今年は6年ごとにある大統領選の年で、3年ごとにある上下院議員、地方議員、首長の選挙も同時に行われた。

 選挙特需といって選挙で使われる金がGDPを押し上げるように、無数の金がばら撒かれる。

 買収、供応など当たり前の選挙で法定選挙費用など誰も知らないし守らないアウトロー国家そのもののお祭り騒ぎである。

 大統領はアキノが当選、世襲がどうのこうのというよりこの国は世襲しかないから何にも変われない。

 6月に政権が発足し、8月にマニラでバスジャック事件、8人が殺された。この対応でいかにこの国の危機管理、警察の無能力さが天下に知らしめされたが、その後のアキノ政権の中国に対する追従、服従ぶりはこの国の植民地根性を見てしまった。

 フィリピンは日本人がトラブルを起こす国の3本指に入る国だが、今年この国で殺された日本人は5人だった。多いのか少ないのか分からないが毎年この位は殺されている。

 偶発的、不幸な事件もあったが、傾向としては殺されるべくして殺されている。これに対して警察の捜査は全く進まず、全部迷宮入りの可能性が高い。この国の警察は金を出さないと捜査をしないということを覚えていた方が良い。

 同じ日本人絡みの事件としては、旧日本兵遺骨収集問題が今年のトップといって良い。

 これはセブのリゾートで収集した遺骨を焼き、それを巡ってリゾート側から日本政府の係官と遺骨収集NPOが裁判に訴えられてから明るみになったが、この収集事業の傲慢さ、インチキぶりが次々と出てきた。(写真右の人物は遺骨収集NPO空援隊事務局長倉田宇山、盗骨問題で説明責任がある)

 こういった事業は国の方針で当然収集規範があると思っていたが、戦後始めた収集事業はそのような物はなく、日本政府がフィリピンで違法行為をしていたから呆れた話である。

 ようやく遺骨収集のガイドラインを作るというから、戦後60年以上経った収集事業は何だったのかと問いたい。しかもフィリピン人墓地から盗まれた遺骨がNPO側に金で買われていた疑惑(というよりやっていた)が持ち上がって何をかいわんや状態になっている。

 相変わらず日本人はこのフィリピンで酷いことをやっているなと感じたこの年であった。

 フィリピンの良いニュースは何だったか思い出すが、これは日本や世界も共通でなかなかなく思い出せない。芸能絡みならあるだろうが、あんなものはどうでもよいものだ。
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author:cebushima, category:閑話休題2010年12月, 09:06
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