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10月31日(日) 曇り、微風 閑話休題 《 何思う、踊るセブの受刑者 》
何思う、踊る受刑者 セブ州立刑務所、正式には『Cebu Provincial Detention and Rehabilitation Center=CPDRC』というが、ここは収監者達による集団ダンスが有名で、私も2年前に初めて観た。

 この週末、日本の知人がセブへ遊びに来て再びこの刑務所ダンスを見ることになった。日本からセブに来る知人にはできれば毎月最終土曜日にこのダンスが観られるので、日程を合わせて作るように勧めていたが今回ようやく実現した。

 ダンスの行われる週半ば、地元英字紙にお知らせが出て電話で予約を取るが、実際は当日受付に来て観る人も多い。受け付けは州庁舎構内で行われ、そこから用意の大型バスで刑務所へ行く。

 前回は2台のバスで運んだが、今回は都合4台分のバスが観覧者を運んだから人気は伸びている。隠れた観光場所となっていて、観覧者の国籍も様々で10か国以上は来ているようだ。直接車でCPDRCへ乗って行くグループもあって観覧者総勢は300人近い。

 前回はダンスが始まる前に小一時間のレクチャーがあったが、今回はカットされてすぐにダンス観覧となった。前のレクチャーはセブの政治屋一族の宣伝臭くて閉口したがなくなって良かった。

 観客が多いので2階の回廊から眺める場所からははみ出し、受刑者達が踊るコンクリートのグランドでダンスを見たが、余りにも近過ぎて全体の流動的な美しさはいまいちだった。少し早めに行って2階から見物するようにした方が良い。もっとも顔の表情なども良く分かり近いのも悪くはないが。

 およそ1,000人の受刑者達の踊りだが、前回と比べて曲目がすっかり変わっていて踊りもずいぶん変わっていた。退屈な日々の中で、月1回の舞台を目指して練習でもしているのかと思うと妙な感じもする。

 観覧者は写真撮り放題で、中には踊る受刑者達をバックにVサインをして写真を撮る者もいて、こうなると完全に興味本位のモノ扱いである。

 受刑者にも個人の人権はあるだろうから、こんなに無造作に写真を撮られていて良いのだろうかと思うが、そんなことを思うのはいなくて刑務所はショーの場と化す。

 写真は次の踊りを待機する受刑者の一人だが、そろいのTシャツの背中に書かれた『Dancing Inmates』に何かもの悲しさを感じてしまった。
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author:cebushima, category:閑話休題2010年10月, 08:42
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10月30日(土) 曇り、時々雨 閑話休題 《 さらばデジカメよ 》
さらばデジカメよ 写真のデジカメがとうとう使えなくなった。

 2005年に購入した機種で、『ニコンCOOLPIX7500』、画素数は71メガピクセル。

 今は10メガを超える機種は普通になったが、当時は最も高い画素数だった。

 フィルム・カメラは何十台も買い、使った経験を持つ私だがデジカメはこれが初めてであった。5年半以上使ったから今までの例ではかなり長く使ったことになる。

 ニコンを選んだのはやはりFシリーズの秀逸さを知っていることと、電子製品といえどもカメラはやはりカメラ・メーカーに限ることから来ている。

 また、電源が乾電池式と充電式に分かれるが、躊躇なく電池式を選択、実際電池式であるが故、予備電池や現地購入で電源切れを防げて良かった。

 デジカメを使ってから、画像の良さは画素数ではなく、撮像素子の大きさが重要とも分かった。これはCCDといわれていて、このカメラの場合1/1.8あって、他の同コンパクト・カメラより大きい。

 これが画素数は少なくてもきれいなショットが撮れると分かった。また、カメラはやはりレンズでこれはニコンで問題ない。

 実はこのカメラ、今月半ばから電源を入れても反応しない電気的故障を起こした。そのため妻のデジカメを臨時に使いこのブログの掲載写真を撮っている。

 目ざとい人は依然と比べて写真が鈍いなと思われただろうが、妻のカメラはペンタックス、画素数も上だが、CCDが少し小さい。色の出方も良くなく、いかにニコンが今だ優れたカメラを作っているか再認識した。

 このカメラにはファインダーがまだ付いていて、最初はフィルム・カメラの癖でファインダーを覗いたが、じきに液晶モニターで撮る方法に慣れた。

 どちらが良いかと判断しにくいが、ファインダーだと覗いている時は周りの状況が分からなくなるので安全面では良いし、覗くという時間が少なくなって早く対応できる。

 この液晶画面サイズは1.8インチの大きさで、今は3インチ位は普通だからずいぶん小さい。しかし、構図を見るだけであったらそんな大きさは要らないし、無駄な電気消費も防げる。

 このカメラを購入してからフィルムは1度も買ったことがない。それまでは年2030本位は購入していたからフィルム会社が商売替えを計るのは当たり前である。

 次のデジカメは日本に行った時に購入を考えているが、最近流行の高額な大型デジカメには興味がない。コンパクト式で充分狙ったショットは撮れる時代である。
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author:cebushima, category:閑話休題2010年10月, 22:33
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10月29日(金) 晴れ、軽風 閑話休題 《 世界最長の鉄道トンネル貫通 》
世界最長の鉄道トンネル 世界で最大とか最長、最高という記録較べがあるが、人工物はいずれ破られる運命にある。

 世界で最長の鉄道トンネルは日本の青函トンネル(全長5385km)だったが、この1015日にそれが破られた。

 青函トンネルの開通は1988年だったから22年余の王者だった。今回開通したトンネルは『ゴッタルド・トンネル』(写真)でスイス南部のアルプス山脈下、イタリアからドイツに抜ける国際路線に造られた。

 このトンネルは単線で東西2本掘られ、東側は全長57091km、西側は全長56978kmあり、どちらも青函トンネルの長さを抜いた。

 ゴッタルド・トンネルは試掘が1993年、工事完了は20162017年を予定しているから20数年かかる大プロジェクトになる。総工費が8,500億円ほど、この工費はトンネル本体のみか付帯工事が含まれているかどうか分からない。

 青函トンネルの場合トンネル本体は7,500億円弱となっているが、付帯工事を含めると9,000億円を超している。20年前と現在のトンネル工費にそれほど差がないのも不思議である。

 私は北海道に2度行った事があり、1度目は青函連絡船利用、2度目は東京からフェリー利用だったから青函トンネルを利用したことがない。青函フェリーを利用した時は雪が降って演歌の『津軽海峡冬景色』そのままの雰囲気があって、今でも懐かしく思い出す時がある。

 これがトンネルになって一気に時速100km以上で通過するから情緒も何にもない。通過に30分以上はかかるから閉所恐怖症の人には少々不気味であろう。

 そういえば青函連絡船に使われた船がセブに売られて『浮かぶホテル』として、営業をしていたことがあった。それがいつの間にかいなくなってしまったが、あの船はどこへ行ってしまったのだろう。

 トンネルでは『丹那トンネル』が身近だった。東海道線で熱海方面に行くと必ず通るトンネルで、全長7804km、かつては鉄道トンネルとしては清水トンネルに続く第2位の長さだった。

 丹那トンネルは難工事でも知られ、7年位の完工予定が16年かかり、犠牲者67名を記録している。着工1918年(大正7)、完工1934年(昭和9)のこの時代は今のような機械を駆使した工法ではなく、手掘り主体だったろうからその苦労も偲ばれる。

 セブにもこの間、自動車用トンネルが開通した。これは地中を掘り進む工法ではなく、土地を掘り下げてトンネル状の建造物をつなげて埋め戻した。
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author:cebushima, category:閑話休題2010年10月, 10:39
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