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3月27日(土) 晴れ、中風 閑話休題 《 普天間基地をスービックに 》
普天間基地 スービックは今でこそ経済特区になっているが、その前はアジア最大のアメリカ海軍基地だった。米比軍事協定では2046年まで使えたが、1991年にフィリピンに返還された。

 返還前の基地の街、オロンガポに行った事があって、基地前の派手な歓楽街には驚き、基地に入るのに『カワサキ』とい言えば日本人は簡単に入れる冗談話には笑った。日本のカワサキが米軍の仕事を請け負い、たくさんの日本人が働いているためだった。

 基地返還はビナツボ山の大噴火被害と、フィリピン側の反対運動のためとなっているが、実際は沖縄の方が軍事的に好位置だったための移転とみて良い。

 地図を見ると沖縄は中国本土まで600キロ、北朝鮮まで800キロである。フィリピンからだと中国まで1000キロあり、北朝鮮などは遠過ぎる。地政的に沖縄が戦略上どれだけ重要な場所だか分かる。

 普天間は海兵隊基地になり、海兵隊というのは急襲部隊でヘリコプターを多用し、航続距離が短いヘリコプターは戦場に近い場所の基地か、専用艦で作戦行動を行う。(写真は普天間基地、共同通信より)

 この沖縄海兵隊基地移転を巡って民主党内閣の技量が問われているが、元々は自民党50年統治の残滓掃除事項であり、袋小路に陥るだけである。

 下手な小細工をしないで『あれは自民党が決めた事』とアメリカに通告し、『同盟を解除するなら結構』と言うのも道である。そうなるとアメリカが一番困るから、その延長で沖縄から基地撤去交渉をするのが真の『外交』なのではないか。

 その行き先が表題のスービックである。勿論、荒唐無稽な論と分かっているが、海兵隊をグアムに移転する事を考えればはるかに戦略上は優れている。

 スービックには普天間と同じ2700mの滑走路があって物理的には問題はない。フィリピン国内の反対運動が問題だが、基地問題はババ抜きと同じで、そのババを掴ませるにはどういう手を使えば良いか、フィリピンには悪い話にならないように交渉するのが政治家の仕事になる。

 先頃、オバマが貫徹した保険制度改革の様な心構えが、民主党の政治家に無い事が貧弱さを感じるし、今回の普天間問題で、日本から基地を無くす考えがあまり見られなかったのも怖い。
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author:cebushima, category:閑話休題2010年3月, 09:38
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3月26日(金) 晴れ、微風 閑話休題 《 かくも長き過ちなのだが 》
戦時中のバタアン関連写真 フィリピンで定めた年間休日は多くないが、49日は休日になっている。

 1941年(昭和16年)129日の真珠湾攻撃を端緒に、日本軍は破竹の勢いで南方に軍を進めた。フィリピンに上陸したのは同年1223日だったから、侵略されたフィリピンはクリスマスのお祝いどころではなかった。

 翌年、マニラ湾西岸にあるバタアン半島に立て篭もった米比軍を制圧しフィリピン戦線での勝負は付いた。この時、米比軍の捕虜が予想の3倍以上もあり、その数76千人余だった。

 この捕虜を、収容所に向かって炎天下に歩かせ多数の死者を生じた49日の事件を『バタアン死の行進』と呼び、戦後糾弾される事になる。

 死の行進での米比軍捕虜の死者数は1万人近いといわれているが、移送中の捕虜虐待は目に余ったらしい。私のフィリピン人の知り合いにこの死の行進の隊列から、辛うじて逃げた人物が居て、詳しい話を聞く前に鬼籍の人となってしまい残念だった。

 この時、陸軍参謀として捕虜を抹殺しようと動いたのが『辻正信』である。辻はシンガポールでも華人の大虐殺を指揮し、陸軍の無謀な作戦に悉く絡んだ人物だったが、当時の陸軍中枢は官僚的無責任が横溢し、全く問題にされなかった。

 この人物の事を書くと長くなるが、戦後戦犯容疑から逃げて、ついには自民党の国会議員になり、最後はラオスで野垂れ死にした。

 日本軍の捕虜虐待は酷い話ばかり伝わるが、日露戦争の頃の日本軍の捕虜の扱いは、割合人道的に対処していたが、日中戦争以後変質してしまった。昭和の戦争の惨状は軍から武士道が欠落したために起きたと誰かが指摘していたが、当たっている所もある。

 さて、掲載した写真は『バタアン死の行進』時、AP通信が全世界に配信した有名なものになる。ところが、これは行進中の写真ではなく、収容所で埋葬に向かう列だと分かり、AP65年ぶりに訂正をした。(写真はアメリカ公文書館所蔵より)

 写真を良く観察すると施設内を歩いている事が分かる。恐らく、分かってはいたが日本憎しでそのまま配信したのだろう。

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author:cebushima, category:閑話休題2010年3月, 09:00
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3月25日(木) 曇り、軽風 閑話休題 《 偽装結婚花盛りなのに 》
京劇 中国の一人っ子政策の弊害が色々指摘されている。この一人っ子政策は都会では厳格でも、農村部に入ると事情に応じて3人までは子どもが持てる。(写真は中国の誇る京劇、Wikipediaより)

 私が中国で働いていた時に、政府の呼び出しがあって田舎へ一時的に帰る社員が居た。事情を聞いてみると、3人の子持ちだが、当局からこれ以上子どもを作らせないために『断種手術』を受けるよう命令されているとの事。社会主義国はそんな事をやっているのかと驚いた事がある。

 都市部でも金さえあれば2人、3人と可能で、そう言った家族を見た事もあるが、さすがに周りから注視の的だった。

 普通、男女の出生比率は女100に対して男103107位が正常らしいが、今の中国は女100に対して男120になっていて、ドンドン差は開いているらしい。

 この差の開きは妊娠中に性別を区分けして、男を選び女を中絶してしまうために生じ、性別判定禁止の法制化なども考えられている。そういった結果、結婚適齢期に当たる年代に著しい男女比率の不均衡が出て、今の中国人同士は結婚難だと言う。

 そこに目を付けた訳ではないが、日本人との『偽装結婚』は花盛りである。最近も、偽装結婚ブローカーの手口が報道された。

 これは金に困った日本人数人を集めて、中国へ渡航、どこの誰とも知らない中国人女性とカップルになり、現地で結婚証明書を取得、次にニセ妻の在留資格を取って呼び寄せる。

 書類がそろっていれば入管の網を潜るのはた易い様で、偽装結婚した男には成功報酬として100万円が支払われた。

 ニセ妻は日本のどこかに隠れてせっせと仕事に励むようになるが、恐らく数百万円単位の借金を背負っての日本行きだから、まともな仕事には付いていないだろうし、鼻からどちらも金目当てだから、侘しいと言えば侘しい世界である。

 3年前の入管の統計資料では、日本人の配偶者等による登録者数は総数26万人だった。1位ブラジル74千余、2位中国55千余、3位フィリピン49千余人と続くが、真っ当な物も犯罪絡みも全部含めてである。

 この数字からはフィリピンが人口比で断然1位というのが良く分かる。
 
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author:cebushima, category:閑話休題2010年3月, 09:28
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