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1月31日(日) 晴れ、軽風 閑話休題 《 ハイチOFWと密航者 》
ハイチ大地震の被害 ハイチにはOFW(フィリピン人海外就労者)が数百人単位で渡っている。

 この中で、被災後にフィリピンへの帰国を希望した者が70人近く居て、その第一陣6人が29日マニラに着いた。

 働いた職種は何か伺えないが、首都が廃墟と化し復興まで10年位はかかるとなれば、見切りを付けて帰国する者が出ても不思議ではない。(写真はサンケイ紙から)

 フィリピンのOFWは公式には800万人と発表するが、これは掴んでいる数字であり、実数はもっと膨らむ。このOFWにその国の永住権を取って『移民』した、出稼ぎではないフィリピン人が含まれるのか知りたい所である。それを加えたら1千万人に迫るのではないか。

 ハイチの大地震では中国人密航者の被害が取り沙汰された。密航だから実数は不明だが100人単位で報道された。ハイチはアメリカの喉の下にあり、アメリカへ密航する重要な基地になっている。

 以前、コスタリカに行った時、これと似た話を聞いた事がある。コスタリカのとあるリゾートのレストランに『寿司』の看板が出ていて、これは珍しいなと思って入った。

 出て来たのはルソン出身のフィリピン人だった。彼はマニラー香港―アムステルダムーコスタリカのルートでアメリカに入るはずだった。ところが、コスタリカでストップしてしまった。

 コスタリカが選ばれるのは、ビザがフィリピン人は要らないためもある。そう言えば首都サン・ホセではタガログ語を話すグループが街を歩いていた。

 どうもアメリカ入国を仕組んだエージェントに問題があった。結局、彼はアメリカ行きを諦めてコスタリカに留まり、数年経って家族も呼んだ。

 もう一人若いフィリピン人が寿司を作っていたが、中米のこんな所でフィリピンを思い出すとは不思議な縁だと、一緒に記念写真を撮って別れた。

 天災・人災でフィリピン人に被害者が出るのは、世界中にフィリピン人が浸透している証拠でもある。セブ島工房ロゴ
 
author:cebushima, category:閑話休題2010年1月, 09:44
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1月30日(土) 晴れ、軽風 閑話休題 《 中国のアバター 》
中国のアバター 『アバター』の中国語表記は『阿凡达』になる。中国では名前の前に『阿』を付けて愛称とするが、それと多少関係があるのだろう。

 『ター』に当たる字が『
达』なっていて、これはこの字体には無かったので明朝体の表記になった。(写真はサンケイ・エクスプレス紙より)

 アバターは中国でも大ヒットしたが、春節を前に政府から上映打ち切りの横槍が入った。アバターは『3D』方式と通常の形式で上映されているが、打ち切りになったのは3Dの方になる。

 政府はその理由を『国産映画の保護のため』と言っているが、いかにも一党独裁国家の言い草である。

 ちょうどこの時期は国家主席が力を入れた国策映画の『孔子』も上映したが、アバターに食われてしまって不振だった。そんなカビの生えたような映画を人民が喜んで見ると言う感覚を中国指導部が未だ持っている事に問題がある。

 またアバターの内容は中国の植民地政策やチベットなどの少数民族を連想させるので、禁止に動いたと言う見立てもあるが多分当たっているだろう。

 中国は検閲どころか上映禁止措置が多い。毒にも薬にもならない娯楽映画『パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド』さえ、中国では上映禁止になっている。

 10年くらい前に中国に住んだ事があった。大きな劇場が街の中心にあり、週末には映画を上映する事があった。ある時、アメリカ製のアクション物が珍しくかかった。

 それまではタクシーと電車を乗り継いで香港まで行って映画を見ていたが、これは珍しいと思って中に入った。中は立派で京劇なども上演出来る舞台があった。館内は若い人で満員だった。

 映画の中でどう言う訳か『キスシーン』がチラッと写ったら、館内にどよめきの様にため息が満ちた。また、西洋風の作法が良く分からないのか妙なシーンで笑ったり、静かになったりと観客の様子も面白かった。

 その位、中国の若者は初な所があり、ある意味では純粋培養されていた。これもインターネットの普及でずいぶん変わった事であろう。

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author:cebushima, category:閑話休題2010年1月, 08:45
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1月29日(金) 曇り、軽風 閑話休題 《 たった一人の在留届 》
外務省の紋章 日本の外務省が毎年発表する『海外在留邦人数統計』の2009年度資料を見た。

 これは76ページに及ぶ資料だが、なかなか興味深い事が数字から読める。(写真は外務省の紋章)

 ただし、この数字は、あくまでも在外公館に『届け』を出した人の統計であって、海外で暮らす日本人の実数ではない。

 例えばセブ市には962人の届けが出ているが、実際はその23倍以上が住んでいる。私も、初めてフィリピンで仕事をした時、1年近く滞在しても『在留届』など、出す気が全く無かった。

 昨年全世界には112万人弱の日本人が在留し、女性が52%近くを占める。しかも滞在先が大洋州(60%)、ヨーロッパ(60%)、北米(56%)に偏っていて女性の好みが分かる。アジアなど人気が無くて、38%である。

 珍しい所では『南極』の29人と言うのがあるが、南極は条約で国として占有してはいけないとされているが、まあ難しい事は止めておこう。

 さてフィリピンは上位国13位に入り、17,757(前年比6%弱増)になる。この中で、都市別統計と言うのがあるが、外務省の別の資料を購入するようになっていてネットでは分からない。先日、『まにら新聞』がその記事を出していたので引用する。

 この中で目を引いたのは一人だけしか届けのない州が4州もあった事である。ルソン島北部山岳のカリンガ、イフガオ両州、イロイロ市対岸の島ギマラス州、ミンダナオ島北部の島カミギン州で、カリンガ州以外は訪れた事がある。

 また、危険とされているミンダナオ島南部地区の州にも結構日本人が住んでいる。この間の大虐殺事件のあった近辺の州にも10人未満だが複数住んでいる。フィリピン最南端の州はサランガニ州だが(ボクシングのパッキャオが下院選に今度出る)、ここにも2人住んでいる。

 こう言った辺境に、どう言った日本人がどのような理由で住んでいるのか興味を持つが、『住めば都』で余計なお世話か。

 私自身は『コーヒーを飲みたい』と思ったら、近くに飲める場所があるのが住むには一番良いと思っている。
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author:cebushima, category:閑話休題2010年1月, 09:45
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