新宿御苑の一角に、花弁がハラハラ落ちる場所があった。気候異変で今年の桜は戸惑い、満開やこれから咲く樹があったりで、花見をする方としては嬉しい。桜は蕾、開花、満開とそれぞれに趣があり、晴れて良し、曇って良し、雨降って良しと天気も風情を亢進させる。花が落ちてからの葉桜もまた良し。これで、今年の桜逍遥は12景で終わり。
青空が広がり、太陽も顔を出した。桜の時期に新宿御苑に行ったのは初めてだった。入園してこんなに桜が見事な公園だったとは知らなかった。陽気に誘われて芝生の上で寛ぐ人も多い。アルコールは禁止されているので騒ぐでなく、極めて平和な日本の光景が映る。頭上の広い空が都心に居る事を忘れさせる。