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新幹線全線乗車の旅(ジャパンレイルパス) 2019年 その(84) 最終回 番外篇−10 『新幹線の先頭車両』

【写真−1 函館北斗駅構内にて】

 

 北海道新幹線には『E5系』と『H5系』があり、E系はJR東日本、H系はJR北海道所有でその性能、仕様はほとんど同じ。東京駅から函館北斗駅まで『はやぶさ』に乗るが、北海道新幹線は正確には新青森から函館北斗までを指し、将来は旭川まで伸びる。

 

【写真−2 自動車よりも曲面加工は美しい】

 

 盛岡駅−秋田駅を結ぶ秋田新幹線は在来線のレール幅を広げて走らせ、そのため車両長や横幅が従来の新幹線より小さく『ミニ新幹線』と呼ばれている。紅い色が映える『E6系』の『こまち』は横幅など50センチ以上も狭いが乗っている分には分からない。

 

【写真−3 オレンジのラインが効いている】

 

 写真の撮り方にもよるが精悍な顔付きの山形新幹線を走る『E3系』『つばさ』。福島駅−新庄駅間を繋ぐが、こちらも『ミニ新幹線』で秋田、山形は地元の大物政治屋の影の濃い政治新幹線。JR東日本によると山形新幹線は東京駅から新庄駅までとしている。

 

【写真−4 2階席の下はホーム床面にめり込む形で雰囲気はどうなのか】

 

 同じ政治新幹線でも田中角栄の影響下で建設された上越新幹線は、1982年に開業した従来型新幹線。開業翌年に田中はロッキード事件の一審判決で有罪となった。写真は『E4系』2階建ての『MAXとき』で初めて新幹線の2階席に座ったが鬱陶しい感じ。

 

【写真−5 福井方面への北陸新幹線延伸工事はかなり進んでいた】

 

 起点が高崎駅、終点が金沢駅となっている北陸新幹線を走る『E7系』の『はくたか』。大宮駅から金沢駅まで乗るが、かつて東京から夜行寝台で金沢まで行った時代を考えると3時間を切るその速さには驚き、金沢が観光地として大ブームになったのは当然か。

 

【写真−6 7日間で日本の南北を走って自然は豊かだが狭い国を再認識】

 

 横の黄色い帯が印象的な『700系』の『ひかりレールスター』。新大阪駅−博多駅の山陽新幹線を走るが、博多駅から一駅、盲腸の様な博多南駅は通勤、通学電車と同じ扱いになっていて特急券なしで乗れる。博多南駅の車両基地にはズラッと並んでいて壮観。

 

【了


 

author:cebushima, category:新幹線全線乗車の旅(ジャパンレイルパス) 2019年, 20:10
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新幹線全線乗車の旅(ジャパンレイルパス) 2019年 その(83) 番外篇−9 『心に残った日本の風景』

【写真−1 線路に積もる雪を見たのは何十年ぶりか】

 

 北海道新幹線に乗るために函館駅を朝早く出るが、写真−1は青函連絡船時代の往時を偲ばせる構内で、前夜の雪が薄く積もり遠くには函館山が見える。市電に乗って函館山からの夜景を楽しむはずであったが、雪のために出られず心残りの風景であった。

 

【写真−2 早朝の公園散歩は贅沢極まりない】

 

 旅の2晩目は山形駅近くのホテルに泊まり、翌早朝近くの山形城址へ行く。セブでは味わえない秋の樹々の紅葉と落ち葉は心に残り、写真−2はここへ移築された1878年竣工、重要文化財の『済生館』。140年以上前にこのような建物が造られたのも驚き。

 

【写真−3 日本の保線技術は優れもの】

 

 秋田新幹線の大曲駅から山形新幹線の新庄駅まで奥羽本線の普通車で行く。東北本線と並ぶ東北の幹線だが、写真−3の様に単線が晩秋の中で真っ直ぐ伸び、揺れは少なく保線状態は良い。乗客は数人、地方の鉄道事業を物語る中、列車は律儀に進んで行く。

 

【写真−4 それにしても残念であった桜島】

 

 昔、西鹿児島駅であった駅は九州新幹線開業に合わせて駅名を鹿児島中央駅と改称。しかも立派な駅ビルになっていて昔の面影は全くない。鹿児島では桜島の雄姿を見たいと思っていたが、駅ビルから写真−4の様にビルの間からわずかに見ただけで終わった。

 

【写真−5 宍道湖は夕陽の名所でもある】

 

 山陰の島根、鳥取には足を踏み入れたことがないのでこれを機会に特急利用で廻る。松江市内の宍道湖の湖上には強風が吹き荒れ散々であったが、刻々と変わる日没風景を眺められた。写真−5は一瞬の空の変化の下の湖畔に移築された『青柳楼の大灯籠』。

 

【写真−6 リニア新幹線は2027年開通予定が遅れる情勢】

 

 最後の新幹線乗車は『ひかり』で岡山駅から東京駅までだが、写真−6は名古屋駅に入る直前で、いくつもの高層ビルの威容に目が引かれた。名古屋は品川から出るリニア新幹線の駅を当て込んで開発しているのだろうが、名古屋まで40分が何だという感じ。

 


 

author:cebushima, category:新幹線全線乗車の旅(ジャパンレイルパス) 2019年, 20:47
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新幹線全線乗車の旅(ジャパンレイルパス) 2019年 その(82) 番外篇−8 『印象的な新幹線の駅』

【写真−1 手前東北新幹線と向こう側秋田新幹線車両を繋いでいる】

 

 この旅は東京駅から始まり写真−1はその東京駅ホームで、新幹線の全路線が乗り入れて、色違いの新幹線車両が繋がれている光景を見られるのもこの駅らしい。しかし、世界の大都市は駅を分散化し、便利だけで一極集中して良いのかという疑問はある。

 

【写真−2 駅前の道路には前夜の雪が残り凍っていた】

 

 新幹線の駅ではないが、写真−2は北海道新幹線終点の函館北斗駅から行く雪の残る函館駅。北海道の玄関口も新幹線が札幌まで延伸されると寂れそうな気がするが、その昔、古い駅舎前で寝袋を広げて寝た記憶があり、今のあまりの変わりようにビックリ。

 

【写真−3 駅ビルも相当な規模になっている】

 

 写真−3は大宮駅新幹線ホーム。大宮駅などと聞くと東京の人間には埼玉の遥か田舎の駅のイメージであったが、今は北海道、東北、上越、北陸の各新幹線の分岐点として重要な駅になっている。今回の旅でも大宮駅で乗り換えるために2度利用している。

 

【写真−4 積層材は鉄より強度が強く近年大規模建造物に使われている】

 

 写真−4は異様な建築物として金沢駅名所となっている2005年完成の『鼓門』で、柱の形状は能楽の『鼓』からデザインされた。米松の積層材で造られ、この手の構造は世界的ブーム。後ろにあるパイプとガラスで構成された構造物の方が建築的には面白い。

 

【写真−5 普通運賃で博多駅まで新幹線に乗れる不思議な駅】

 

 新幹線の駅はその運行性質上気取った物を感じさせるが、写真−5の駅は九州新幹線の博多駅から分岐し設けられた『博多南』駅。この駅は例外的に普通運賃で博多まで利用でき、ホームには新幹線レイルスターが停まり、利用者はチョッと出かける感じ。

 

【写真−6 これがかつて急行の着席券をもらうために並んだ駅の今とは】

 

 昔、西鹿児島駅から急行『桜島』に乗り24時間かけて東京へ戻ったことがあり、牧歌的な印象であった西鹿児島駅が九州新幹線開業に合わせて写真−6の様に再開発され、駅名も『鹿児島中央』と改称。写真−2の函館駅同様、その変わりようにビックリ。

 


 

author:cebushima, category:新幹線全線乗車の旅(ジャパンレイルパス) 2019年, 19:26
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