RSS | ATOM | SEARCH
パラワン島紀行 2018年 その(20) エル・ニドの町歩き−2

【写真−1】

 

 写真−1は横町で見かけた『くじ売り場』。半官半民の組織が運営していて、全国津々浦々に間口1メートルくらいの売り場を設けている。こちらのくじはLOTTOと呼び、7つの数字を当てると当選金は何億円にもなり、賭け事好きのフィリピン人は熱狂する。

 

【写真−2】

 

 観光客の集まる場所には必ずある写真−2の『TATOO』店。先年行ったタイのピ=ピー島でもこの手の店が多く、欧米人を中心に流行っていたが、子どもの頃に銭湯で眺めた職人の背中に彫られた惚れ惚れする刺青から見るとただの落書き。

 

【写真−3】

 

 観光用の店が一番多い通りで見かけた写真−3の店の前は人だかりがしていた。売っているのは甘いスナックで、どうというほどの物でないが家人は食べた。人が集まるのはSNNで取り上げられたためだが、小生はSNNの評価など全く信用していない。

 

【写真−4】

 

 観光地でも日常生活はあって、写真−4はどこの町にも必ずある理髪店。椅子一つで商売している店も多いがここは大き目。小生は旅行先で髪を切ることを楽しみにしているがこの時はセブで切ったばかりで行かなかった。料金は日本円で100円ちょっと。

 

【写真−5】

 

 観光地には各国の味を売り物にしたレストランがあるが、写真−5は日本食レストラン。エル・ニドの町ではおそらく日本食の店はここだけと思われるが、写真の看板から日本食まがいの品を出す店のようで、当然入る気はないが欧米人には良いのであろう。

 

【写真−6】

 

 写真−6はスポーツ・ジム。こういう小さな町にあるのは暇を持て余した観光客も利用できるようにするため。地元の人間も利用しているが、映画の『ランボー』のスタローンのような『マッチョ』信奉者がフィリピンには多い。

 


 

author:cebushima, category:フィリピン 2019選挙, 18:23
-, trackbacks(0), pookmark
フィリピン 2019選挙 その(3) 上院選 ドゥテルテ大統領が擁立した候補が有利な位置へ

 政策を遂行する上で、自分の率いる党派が多数を占めることは最重要になり、去年行われたアメリカの上下院選挙ではトランプの共和党が民主党に負けて、その結果トランプの狂的な政策は次々と頓挫している。

【マニラ首都圏の市場にて】

 2019
年5
月選挙で定員24人の内、半数12人が改選されるフィリピンの上院議員選では、ドゥテルテ大統領が率いる与党陣営が擁立した候補者の当選が濃厚となっている。

 民間調査機関の『パルスエイシア』が2月に行った上院選出馬者の支持率調査によると、1位は与党とは距離を置いているグレース・ポー(現)の67.5%で、1月と同様1位となり人気が続いていることが分かった。

 同人は2016年大統領選に立候補し、ドゥテルテが出馬表明するまでは当選は固かったが、選挙戦では次点のロハスに次ぐ3位となり惨敗。しかし、今回の上院選でトップ当選を狙い、その勢いで2022年の大統領選に打って出るのではと見られている。

 2位はシンシア・ヴェリヤール(現)が61.0%を得て前回同様2位の位置を保った。同人は今年の富豪番付でフィリピンで一番の富豪となった不動産王の妻で、夫の上院議員も2010年大統領選に出馬するがアキノに大差で負け、以降本業の不動産業に戻っているが、妻を大統領にする野心は抱いている。

 3位にドゥテルテのダヴァオ市長時代からの盟友で、ドゥテルテが大統領就任後に大統領補佐官を務めたボン・ゴー(新)が前回44.7%、7位であったのが53%を得て急伸した。

 同人はこれといった政治的経験、実績はなくバスケット・ボールで知られた程度しかなく、昨年6月時点の調査では25位、12月調査でも15位と当選圏には入っていなかった。

 しかし立候補受け付け時には大統領が肩入れ同行し、報道陣にPR余念なく、また全国組織である政府機関を目一杯利用した選挙戦を展開し、名前の浸透力は強く一気に当選圏内に入った。

 

 4位に著名な法律家で、上院議員を長く務めた父親の跡を継いだソニー・アンガラ(現)が52.2%を得て入るが、同人に限らずフィリピンでは世襲ではない議員を探すのが難しいくらいで、それが政治腐敗の源になっている。

 

 5位はリト・ラピド(元)が49%で入るが、同人は有名な俳優で前回選挙では再選を目指したが落選。その後芸能活動に力を入れ当選圏内に入ったが政治能力よりも芸能人としての人気で票を集めている。

 同人はルソン島パンパンガ州の知事を務めたこともあるが、同州の政治勢力で親子で大統領を2人出したマカパガル家と二分する一族の出身で、このように政治一族で支配するのがフィリピン政治の特徴である。

 

 6位にピア・カエタノ(前)が47%で入るが、同人は6年任期の上院議員職を2期12年勤め、規定によって3選は出来ないために1回3年休んだ状態で立候補。この3年間はマニラ首都圏タギッグ市の下院議員に転身するが、タギッグ市はカエタノ一族の領地で、弟も上院議員であった。

 

 この弟は2016年副大統領選にドゥテルテと組んで立候補したが、3位で落選。選挙後に次点であったボンボン・マルコスと組んだ方が良かったと当選したドゥテルテにいわれて真っ青になるものの、ドゥテルテは後に外務長官職を与えたが、1年半ほど在職後辞職。

 7位はドゥテルテの腰巾着といわれるロナルド・デラ・ロッサ(新)が入り、出馬表明をした頃は当選は覚束ない位置に居たが、徐々に順位を上げ前回は15位と警察組織ぐるみの選挙戦は上り調子。

 同人はダヴァオ市の警察署長からドゥテルテ当選後に警察のトップである警察庁長官になった異例の人物。【写真は事前運動の同人ポスター。袖に警察官最高位である4つの星が見える】

 ドゥテルテが進めている違法薬物関与容疑者抹殺計画の実行を忠実に進め、大統領の信任は厚く長官退任後にも重用されているが、警官的発想しかなく政治家としてはどうかという批判もあるが、フィリピン人はこういった強面が好きで支持を伸ばしている。

 

 8位に40%を得たナンシー・ビナイ(現)が入る。同人はフィリピン一のビジネス街を持つ首都圏マカティ市を長年に渡って牛耳るビナイ一族の出で、父親は同市市長から2010年副大統領選に出て当選し、2016年大統領選に出馬するが4位に沈んだ。

 9位にマー・ロハス(前)が39.8%で入るが、野党側で当選圏内に入っているのは同人のみで、今回の選挙ではドゥテルテ陣営の強さが目立つ。同人は祖父が大統領、フィリピンで有数の財閥の御曹司と毛並みの良さは抜群だが、2010年大統領選にはアキノに座を譲って自らは副大統領選に回ったが、ビナイに惜敗。

 続く2016年大統領選に出るが、ドゥテルテに敗れて次点。毛並みの良さが反感を買っているといわれ大型選挙に弱いとされるが、かつて上院議員選挙ではトップ当選をしたこともあり、一定程度の人気は高い。

 10位にボン・レヴィリア(元)が36.8%を得て当選圏内に入るが、同人は補助金流用汚職事件で逮捕、収監され昨年12月に4年半ぶりに釈放された人物だが、やはり政治一族出身で著名な俳優。

 このようにフィリピンでは汚職事件を起こしても、選挙には影響はないという風潮が当たり前で、投票する方の良識が問われているが全く意に介しないのが実情である。

 

 11位は独裁者マルコスの娘、アイミー・マルコスが36%を得る。同人はルソン島最北部の北イロコス州知事から転身するが、同州もマルコス一族の支配地で、悪評高かった母親のイメルダも同州選出の下院議員で、弟は2016年副大統領選に出て次点となり、石もて追われたマルコス家の復権は確実となった。

 

 12位に父親が反マルコスの闘志と知られた著名な政治家の息子のココ・ピメンテル(現)が35.6%で入り、13位に元大統領の息子で汚職事件で逮捕、収監されていた父親同様の俳優でもあるジンゴイ・エストラダ(現)が33.9%で入る。

 ピメンテルは一時はドゥテルテの引きから上院議長を務めるがあまりの無能力さから座を降ろされたが、地盤のミンダナオ島北部のカガヤン・デ・オロ市を中心に票を固めている。

 14位に32.1%でフランシス・トレンチ―ノ(新)が入るが、同人はかつてマルコスがアキノと選挙を戦った時に副大統領候補としてマルコスと組んだ人物の一族出で、タアル湖見物で知られる一族の地盤タガイタイ市の市長やドゥテルテの補佐官を務める。

 15位にアキノ前大統領の従弟であるバム・アキノ(現)が入るが、ドゥテルテ与党の勢いの煽りを受けて再選は難しい位置に付けている。同人の前回選挙はアキノ大統領人気に助けられて当選していて、アキノ人気も陰りが出ている。

 

 16位にJV・エヘルヒト(現)が入り、同人はジンゴイ・エストラダと異母弟で、前回は親の名前で当選したが、今回は当選は覚束ないと見てエヘルヒト名ではなく、エストラダで出たいと兄のジンゴイとひと悶着あった。

 17位にセブ、ヴィサヤ地域に政治王朝を築いていたセルシオ・オスメニャ掘文機砲入るが、オスメニャ家は大統領を産んだ名門意識は非常に高く、一時は上院議員を2人も出したことがあったが、今は凋落気味で前回上院選では同人はよもやの落選。

 

 同人は再起を図るが、現在の様子では当選は覚束なく、現在一族からはセブ市長の座を占めているのがやっとという状況で、さしものオスメニャ家の落日も止まる気配はない。

 18位に、引退したと見られるポンセ・エンリレ(元)が入るが、同人はマルコス追放時の国防大臣で追放に一役買うが、その後アキノ政権で要職、上院議員職を務める老獪な政治家で地盤はルソン島北東部のカガヤン地方。

 

 90歳を超えての立候補であり、さしもの支持者も離れて一時は『上院の妖怪』と称され、絶大な権力を誇っていたが当選は難しくなっている。

 

 

 

author:cebushima, category:フィリピン 2019選挙, 18:50
-, trackbacks(0), pookmark
フィリピン 2019選挙 その(2) 芸能人の人気投票と変わらない上院議員選挙

 フィリピンの選挙権を得る年齢は18歳で、日本と同じになっているが、日本と大きく違うのは選挙権は自動的に得られるものではなく、『選挙人登録』をしないと投票が出来ない。


 選挙人登録というのは定められた期間中に、自治体に出向いて登録するが、フィリピンも地元を遠く離れて働く人が多くなっているために登録するだけでも一仕事になる。

 特に人口の多い自治体では、締め切り間際に押し掛ける登録希望者の混乱が年中行事のようにニュースとして流れ、間際に押し掛けるよりもっと前に来れないかと思うものの、そういう計画性のないところがフィリピンであり良さでもある。

 この有権者登録、一度登録すれば選挙ごとの登録は必要ないが、これも永久ではなく続けて2
回選挙を棄権すると抹消されてしまい、復活する場合はまた新たに有権者登録をする必要がある。

 日本のように年齢に達すれば何もしなくても地元自治体から選挙の度に自動的に選挙の葉書が来るのとは大違いで、これが選挙に無関心、低投票率、しいては政治に対する無関心を生む要因の一つになっている。

 フィリピンの場合、そういう面倒な手続きが必要なのに関わらず、2016年選挙では国内では5440万人が登録し、しかも投票率は82%と日本の衆参議院選挙で50%を少し上回る程度の投票率を思うと雲泥の差といっても良い。

 この選挙人登録は海外在住者も出来、出稼ぎ超大国のフィリピンは1000万人以上が海外で働いていて、その内選挙人登録しているのは138万人とありかなり少ない。

 そのためか、前回選挙の在外投票率は32%しか伸びず通常投票率の半分を遥かに割っていて、国を問わず海外に出ると選挙に対しての関心が薄れてしまう傾向は強いようだ。

 この在外投票制度は日本も採用していて、これは形を変えた選挙人登録で、日本の在外公館に出向いて申請をするが小生も数年前に登録をしている。

 ただし、海外に出てまで日本の選挙に関与するのもどうかという人も多く、登録者は在外日本人の有権者の20%程度と低く、実際の選挙でも投票率は20%前後であり、自ら在外投票登録をしていても選挙に関心は高いとは言えないのが実情である。

 さて、投票というのは一人が候補者に一票を投じるというのが基本と思うが、フィリピンでは理由は分からないが、一人が何票も候補者に投票できる制度を取っている。

 具体的には一人しか枠のない自治体首長や下院議員は一票を投じるようになっているが、上院は改選数の12人に対して目一杯の12人に投票が出来る。

 今のフィリピンの投票は電子投票方式が採られていて、候補者横にある囲いを黒く塗り潰すマークシート式になっていて、電子投票以前のように候補者名を書き込まなくて良く、ずいぶん楽になった。

 ただし、以前も今も上院議員の場合、改選枠の12人一杯選ぶことが出来て、記入式の時は全部の候補者名を覚えるのが大変なので、投票所の前は党派が『このように書いてください』と候補者名が列記されたチラシが配られ、用済みになったチラシが付近の道を真っ白に埋めていた。

 12人全部を選ぶのはさすがに大変なのか、途中で書くのを止める人も多く、本来なら投票者数×12人で延べ総投票数は分かるが、後日選挙管理委員会から発表される延べ総投票数はかなり少なくなっていて、やはり12人全部を書くのは大変と分かる。

 最初から上院議員に投票するのは一票だけとすれば、こういった面倒臭さは生じないし、どちらにしても得票の多い順に当選するのだから止めた方が良いと思うが、なかなかこの制度はなくならないし、なくすという声も挙がっていない。

 思うに、12人も書いてくれるのだから俺の名前もついでに書いてくれるという候補者の『助平心』が、こういう面倒臭い、無意味な制度を残しているのではないか。

 この上院議員、フィリピンはたった24人の定員で政治エリートとされるが、その顔触れを見ると、芸能人出身、親の七光が多くを占め、個人的に優れ政治のセンスが優れていると思われる議員は何人も居ない。

 

 特に芸能人と政界は密着していて、今回の上院選にも元俳優、現俳優というのが何人も出ていて、中には前回落選したが、現在放映されているテレビ・ドラマで名前を売って今回は当選は固いという候補者もあって、こうなると公共の電波を使って常時選挙運動をしているのと変わらない。

 

 エストラダという人気俳優が首都圏の町長から上院議員、副大統領と階段をトントンと上がり、最後は大統領になったことを考えると、芸能界と政界の区別がないフィリピンと思えば気にすることも馬鹿らしい。

 

 このエストラダ、任期途中に汚職容疑で退陣させられ、逮捕されて裁判では終身刑を言い渡されたが、エストラダを追い出し次の大統領になったアロヨの恩赦で出獄し、その後マニラ市長に立候補して当選し、今も市長職に居座っているからエストラダも選ぶ方もどっちもどっちという玉である。

 そのエストラダを追い出したアロヨも退任後に汚職で捕まって長く拘置されていて、続けて国のトップとなる大統領が捕まるなど普通の感覚では考えられないが、フィリピンでは『だからどうなんだ』といった具合で何事もなく済まされている。

 【写真は今回の上院選で返り咲きを狙う『上院の妖怪』といわれる92歳の候補者ポスター。この人物はエドサ政変時にマルコスに反旗を翻した国防長官だが、権力が好きなだけ】



 

author:cebushima, category:フィリピン 2019選挙, 17:21
-, trackbacks(0), pookmark