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新・へそ曲がりセブ島暮らし100景 その100 椰子林
椰子林 最後の100はフィリピンらしい風景で締め括りたい。

 こう言った平地の椰子林はセブでは見られなくなったが、セブ島北端にある島で写真を撮った。

 椰子はたくさんの仲間を持つが、写真の『ココヤシ』が日本人にはお馴染みの姿であろう。

 その昔、アフリカから日本に帰る時、インド洋に浮かぶセイシェルに立ち寄った事があった。本島から離れた島に、太古から生息する椰子の樹があり、わざわざその島まで行った。この樹の実は人間の尻の形そっくりで、不思議な気がした。

 さて、ココヤシは椰子の実=ココナツを実らせ、食用や燃料にし、葉は家屋の屋根を葺き、家畜の餌にもなる。樹幹は建築材料に使われ、優れた植物である。

 フィリピンの昔は、子どもが生まれたら家の周りにココヤシを植え、成長したら子どもの財産になったと言う。実を採って生活の足しになったらしいが、今のせせこましい時代にはもう適応しないであろう。

 それでも、ココナツ内の白い果肉を干したのを『コプラ』と言って、重要な農業産品の一つになっている。コプラからはココナツ・オイルが抽出され、工業、食用、美容に利用されている。

 フィリピンの匂いは『ココナツ・オイル』と言う人が居て、遠からず当たっている。この匂いは癖があって、嫌いな人はトコトン嫌いらしいが、この匂いがフィリピンから消えたらフィリピンらしさが無くなる。

 地方に行くと、土地の境界線に沿って椰子の樹が植えられているのが多い。その昔は、良かったのだろうが樹が成長して動いてしまい、境界線を巡るトラブルが結構多いらしい。

 昔の人はそんな事は気にしなかっただろうが、時代が進むに連れて、人間は世知辛くなり欲が勝るようになった。

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author:cebushima, category:新・へそ曲がりセブ島暮らし100景, 10:24
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新・へそ曲がりセブ島暮らし100景 その99 寝そべる犬
寝そべる犬 我が家では2匹の犬を飼っている。写真の犬は『タロー』、2005年生まれのオスで、父は『キンタ』母は『シャギー』だった。

 キンタはどこにでも居る風貌の茶色の小型犬で、車に跳ねられて瀕死の時もあったが、前足に後遺症を残しながら十数年生きた。

 シャギーは獣医からもらった。カーペットのシャギーの毛足の長い様子から名前が付けられた。シャギーは数年しか生きず、最後に産んだ3匹の内の1匹がタローになる。

 3匹の子どもの内、1匹は同じ市内の家にもらわれた。先日、初めてその犬を見たが、毎日洗ってもらうように可愛がられている。残る1匹はメスで、セブ島北の町の知り合いにもらわれたが、先頃死んでしまった。

 タローは母親の血筋を引いて毛足が長い。写真ではたまたま耳は立って写るが、両耳は垂れている。こう言う犬はクーラーの効いた室内で飼う犬種だが、昼間は家の中、夜は庭で寝ている。

 玄関にアルミ製の虫よけ網戸があって、自分で入りたい時は、爪に網戸を引っ掛けて隙間を作り、鼻先をこじ入れて家に入って来る。

 教えた訳ではないのに上手にやれる。もう1匹の犬にはこの芸当は出来ないから、犬にも能力差がある。

 一度家の中に入ると、食事以外は家から出ず、タイルを張った床の上でゴロゴロ寝そべっている。それも、部屋の3ヶ所に決まっていて次々と場所を入れ替える。

 白い毛なので汚れが目立つが洗われるのが大嫌いで、なかなか出来ない。今の乾期は蚤が多く発生し、毎日痒そうに身体を引っ掻いている。先日、獣医に見せて、皮膚病の注射をしてもらったが、あまり効果は無いようだ。

 何の役にも立たない犬だが、呑気な様子からただ居るだけで気が休まる。
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author:cebushima, category:新・へそ曲がりセブ島暮らし100景, 10:28
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新・へそ曲がりセブ島暮らし100景 その98 隙間から見た西の空
隙間から見た西の空 自宅の裏側は西側に面している。この写真を撮った時は夕方近くの5時50分、あと10分位で日没になる。

 雨の降らない日が続き、澄んだ空に浮かぶ雲へ沈む寸前の光が当たりバラ色に色付いている。特に狙った訳ではなく、たまたま裏に出た時見たのでシャッターを押した。

 右側に有刺鉄線が見える。これは我が家と隣の家の境界にあり、私達夫婦がホンジュラスで暮らしていた時に設置した。それ以前は頭位の高さのブロックの塀だった。

 セブも段々、空き巣が多くなり、物騒になって来たので用心のためである。塀をかさ上げしてその上に有刺鉄線を張ったものだから、チョッと見には刑務所風である。

 あまり気に食わないが、我が家の裏に住む中国系の家は倍位高い塀で囲っている。中国系の家に行くとどこも高々と塀で囲っているから、用心もあるが中国人気質なのであろう。この囲ってしまう塀は、中で犯罪が発生しても外からは分かり難い皮肉な現象もある。

 我が家の周りの家は木造が多く、境界に接して建てられている。そんな隣家から出火でもしたら類焼する危険は高い。それを考えると、もっとブロックの塀の高さがあっても良いかなと考える。

 フィリピンは暑い国なのに火事は多い。先日もマクタン島の方で60軒以上が焼けた。この場所はセブとマクタンを結ぶ2本の橋の間にある海縁の地域で、テレビでも火事の様子を流していた。

 火事のあった地域は『スクオッター=不法占拠者』の住む所で、海に向かって水上家屋が張り出していた。焼けた跡には土台だけはコンクリート製の杭を使ったためか、それだけが水面に残り林立していた。不法でも合法でも住まいを失った悲しみは同じである。

 

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author:cebushima, category:新・へそ曲がりセブ島暮らし100景, 10:04
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